第5話

 殺害現場の鬼頭きとうの部屋に四人の容疑者が集められ事情聴取が始まった。

 

 容疑者らは一様に硬い表情だ。

「ッたく、なんなのよ…… いったい」

 妻の鬼頭きとう麗香はふて腐れた顔で嘆いた。


「あんなヤツ殺されて当然よ……」

 愛人のたいら いずみ辛辣しんらつだ。


「皆さん❗❗ お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます」

 美人刑事リオが豊かな胸を張って挨拶した。

「ゴックン……😳💦💦」

 スゴいオッパイだ。見ているだけで胸がたかなった。

 ショパンのように僕もあの魅惑のオッパイに顔を埋めてみたい。


「フン、こっちだって暇じゃないンだ……」

 春田聖司は眉をひそめ愚痴を言った。


「そうよ……」たいら いずみうなずいた。


「ええ、皆さん、ご安心下さい❗❗」

 ゆっくりと、リオは全員を見回した。

「……」一同は無言で彼女を見つめた。


「真犯人が判明したので……

 ここで、発表したいと思います」

 突然、リオが容疑者に宣告した。


「え……?」全員が驚いた顔をした。


「ちょッ、ちょっと待って下さい……」

 慌てて、僕はリオを引き留めた。

「いくらショパンだって……

 犯行現場を見ただけで、真犯人が判明わかるはずがないだろ」

 無茶ぶりも良い所だ。


 せめて少しは事情聴取してからにしてほしい。


「フフ……😌✨✨」

 だが、リオは余裕の笑みを浮かべた。

「全ての謎は、この【十秒探偵ショパン】にかれたがっているのよ❗❗❗」

 まるでリオは教育ママが出来の良い息子を自慢するようにショパンの頭を撫でた。


「……😳💦💦」

 極度の恥ずかしがり屋のショパンは、顔を真っ赤にし、うつ向いたままだ。


「な、【十秒探偵】だってェ……」

 容疑者全員、唖然とした。

「うゥ……」

 親友の僕だって茫然と見つめるだけだ。


 いったい誰が真犯人なのか皆目かいもく、見当もつかない。

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