第7話 中折れ聖剣もヤレばデキるようです。

 このタイミングでワイバーンの群れとかどうなってんだ!?

 そんで大聖宮とやらの防御態勢は?


「勇者よ! 今こそその力を示すのです!!」


 超他力本願じゃねーか!


 そもそも折れた聖剣(というか折った聖剣)でやれるのか? それともやれないのか? それが問題だ。やれー……ない! って言いてえー。


 そんな転生前の筋肉芸人ギャグはさておき、俺と聖剣はなんとなく意思疎通できてるみたいで、


 やれる?

 やるしかないのであろ?


 くらいの感じでわかり合えている。へし折ったことは気にしてない模様。大らかな聖剣ヤツだ。


 そんならまあ、いっちょやってみっかあ!

 俺はへっぴり腰で聖剣を大上段に構えて、

「どうりゃあー!」

 と振り下ろした。


 振り下ろしたらどうなるかは、以下の3パターンを想定していた。

 その1、ビームが出てワイバーン全滅

 その2、 圧倒的剣速でワイバーン全滅

 その3、聖剣がなんか本気出して以下略


 とにかくワイバーンが全滅する予定であった。


 結果をお伝えしよう。

 ワイバーンの群れは全滅した。

 折れた聖剣の先に光の刀身が生成され、空間ごとワイバーンの群れを一発で切り裂いたのだ。


 大聖宮の壁ごと。

 それも縦にな。

 張り切りすぎだ、聖剣おまえ

 ちょっとやりすぎたの。てへ!

 てへ、じゃねえんだわ。叱られるの俺だぞ多分!


 以下、次回! 壊れた壁の請求書が回ってこないことを祈りつつ。

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