天国
月が見えなくなって
意識の裾を掴んで放せない
諦めて崖に飛び込んで
込み上がってきたものを
吐いて
吐いて
吐き切った
子どもが降りてきて
天国を見た
それから子どもを追い出して
天国も消えた
悲しみは
消えた天国への未練か
天国が存在していた衝撃か
もしくは
閉じ込められていた
子どもの悲しみか
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