俺と相沢優香

4月、俺・野村聡太のむらそうたは高校2年生になった。




隣同士の席になった相沢優香あいざわゆうかは160cmを超す高い身長で茶髪に染めてて、いつも化粧をしてて香水もつけてて、しかも雑誌の読者モデルをやっている・・・いわゆる、ギャルである。




「おはよ、聡太」


「ああ、おはよう。相沢」




相沢は高校2年になって初めて知り合ったのだが、いつも馴れ馴れしく、俺に対しては名前で呼んでいる。




「ねー、そーた。あたしと一緒に色々話そ」


「黙れ」


「嫌だ」


「じゃああんたの大好きなゆいゆいの画像あげるから」


「それは欲しい」


「じゃあ交渉成立だね!」




ゆいゆいとは、俺が大好きなアイドル・春日優衣かすがゆいちゃんのことである。歳は俺から見れば2つ下で、中学3年生なのだが、綺麗に長く伸びた黒髪に、雪のように白い肌・・・相沢とは正反対の人間、もとい天使である。




「ねぇ、聡太って童貞でしょ?」


「ああ、童貞だよ」




俺は少し投げ槍に言う。




「そうなんだ。あたし処女だよ。一緒にアレしない?」




相沢が処女か。意外だな。




「断る。俺が童貞捨てる相手はゆいゆいに決めてるんだ」


「でもゆいゆい、絶対裏でヤリまくってるよ?」


「やめろ。ゆいゆいは処女だ。処女に決まっている」


「実はこれ、あたしのモデル仲間から聞いた話なんだけどな〜」


「やめろ・・・チャイム鳴るぞ」




始業のチャイムが鳴る。すると、




「やべっ、先公来た。あいつちょっとウゼぇし、大人しくするか」




相沢は俺との話をやめた。まぁ、1限目が終わって休み時間に入った途端、相沢は俺にまた色々話をかけるんだけどな。

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