振り返ること数十年前。
高校入学直後の部活巡りでは、自分よりも数歳年上の高校生たちが、すごい人たちに見えた。運動系の人たちの体つきは貧弱な自分とは大違い、文科系の人たちはみんな頭が良さそう。
活き活きと自分の部活の魅力を紹介する先輩たちのように自分は果たしてなれるのか、この部活に入部すれば自分もそうなれるのか、戸惑いと希望に満ちて、いろいろな部活を見学に行った。
なかでも『化学部』。
怪しい実験を放課後に行っているに違いない、マッドサイエンティスト集団。中二病の抜けきっていない新入生にとって、そこはまさに世界の秘密を探る異能達の巣窟。
化学部員たるもの劇薬の一つや二つ、サプリメント代わりに飲めるのは当然だ。
作者には是非、『生物部の人って、虫だらけの部屋でも熟睡できるんですよね?』『料理部の人って、日本中の水道水の違いが判るんですよね?』等々、いろいろな文科系部活の凄さを紹介してもらいたい。