プロローグ
声をかけると、男は首だけを無理矢理曲げてこちらを見上げてきた。
「わたしが憎い?」
「……うるせぇ、このクソ女っ!」
「でも、わたしはあなたに対してなにも思わない。明日には顔も忘れてるでしょうね。たくさんいるのよ、強盗犯って。そんな人達を、いちいちわたしは覚えていない。なんの得にもならないもの」
男が、力任せに腕を振りほどこうともがく。
でも、体勢が不利な上に抑え込んでいる人間は警察だ。女といえど、それなりの訓練は日々つんでいる。逃れられるはずがない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます