見知らぬ街で

初めての街で

初めての通りを歩く

知らない建物と

知らない人たち


空気はどことも変わらない

匂いも気配も

変わらないのに

どこか心が浮き足立って

どこか澄ました気持ちになって

素早く足を送って

歩を進める


それが何故か

僕をこの見知らぬ街

経験したことのない街に

同化させる

唯一の手段のような気がして

前だけを見て

まっすぐに歩いて行く姿は

きっと

周りからすれば

どことなくズレて見えたことだろう


歩き続けても

きっとそのまま


いつまでも馴染めない

そんな異邦人だけが

ただ澄ましていて

可笑しいかもしれない

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る