世界で一番の

どこにでもある

平凡で

何の変哲も無い

ただの世界だと思っていた


テレビの中で

誰かが悲劇に涙して

怒りの声を上げる

その声を聞いて

見えない誰かも

盛んに声を上げる


そんな大きな声を

遠くで聞きながら

なんて僕の世界は

静かなんだろうと

不意に気づいてしまった


強制されていない無関心が

この世界の底の底で

本当の静寂を

手に入れた


世界で一番の

僕のための

僕のためだけの

世界

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