激しい鼓動の代替

耳元で激しく刻まれる低音に

どこか鼓動を重ねて聞いてしまう

体が震えて

音と同期していく

誰かの叫びが

僕の叫びに変わり

誰かの言葉が

僕の言葉に変わる


数え切れないほどの

ありとあらゆる音の連結は

まるで人間の数の

その全てを網羅するようで

どこかに僕そのものの

音が

言葉が

隠れているかもしれない


その音の連なりが

僕自身だとすれば

僕はなんてちっぽけなのかと

気付けるかもしれない


その気づきの先に

光があることを願って

きっと覚えるほど

その音を聴き続けるだろう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る