第11話 ミニチュアピンシャーのノイモーント10。

わたしはミニチュアピンシャー、♀。

新月という意味のノイモーントという名をもらった。


ノイモーントはまだ狂犬病ワクチンを打っていないので外の散歩が出来ない。

運動不足なのは仕方ない。

昨日、今日と柵の外で粗相をしていなくて太っちょ猫ご主人様はご機嫌だ。


太っちょ猫はたまに家からいなくなる。

どうも美術館へ行ったり、お買い物をしているらしい。

ノイも行きたい。でもお店にノイは入れないそうだ。


改めて日本を見渡すと、ペット可の店はかなり少ない。

太っちょ猫の子供の頃は野犬というものもいたらしいが、今や東京都に野犬はいなくて、元ペットの捨て犬が保護されるそうだ。


ペットショップにいた犬達はほぼ小型犬で、室内犬ばかりだ。そういうノイも小型犬だ。ノイは小動物を狩る狩猟犬だから、沢山ジャンプが出来る。しかしジャンプをしていると7年ぐらいで膝を痛めるそうで、太っちょ猫はいつもノイにジャンプをしないように言う。


ノイの柵には後付けで天井が付いて、ジャンプをしていると頭をぶつけることがある。せっかく犬小屋をずらしてその屋根をつたい、もう少しで柵から脱出出来るところだったのに!!

柵に屋根がつくとは!

くやしい。


早く散歩に行きたいなぁ。

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