11話 バスで

 今日はカレンダーに印がある日。

時刻は 7:30


俺がここに来て、3日目。


 相変わらず、のぞかと、

明るく楽しく、毎日を送ってる。


これからお出かけ、

バス停まで歩く。


 その道のり、歩道歩くとき、

のぞかはハンデある、左手でリードを持てないから、

右手で持ってるんだけど。


俺は思う。

車道って左だから、危なくないかな?って。


そう考えてると、


やがてバス停に着く。


「ジーノ、バスに乗ったことある?」

と言うのぞか。


「ある」

と言う俺。


そして到着したバスに、

俺は、のぞかより先に乗る、

そして、バスの右側の座席を取る。


「ありがとう。ジーノ」

と、のぞかは言う。


「ボタンの事、考えてくれたんだよね?」


 そりゃ、そうだよ。

バスってボタン押さなきゃ止まらないよな?たしか。

 のぞかは左手にハンデがあるから、

右手を窓際にしないと。


――走るバスの窓から、

眺めを見てる、のぞか。


俺は眺めが、よく見えないけど、

 楽しそうな、のぞかを見てれば良いや。


それで俺は楽しいから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る