25 念願の時

俺はずっと、近くに居た。彼女の。

ある意味一番近かっただろう。


身体も心も。


俺はやっと

レナに合える。


(・・・)

複雑だった。

目の前の美少女は、

もう攻撃しないのか?

本当に?

本当か?


俺は疑った。

トラウマになっている。

それはそうだ、何度も命を落としかけただから。


「ごめんなさい」

それが少女レナの第一声だった。


そして目を瞑り、下を向く。


もっともの言葉だろう。


そして


「・・・私、なんて言ったらいいか」

と反省の色を露にするレナ。


俺は、ただじっとレナを見る。


無言で。


ロディが

「レナ・・」

と呟く


俺は

相変わらず、レナを見つめている。


レナは自責の念から、膝をつき、手を地面に着く。


俺はそのレナに


「レナ、君は大丈夫だったのかい?」

と言う。


「!?」

レナは驚いて、俺を見る。


更に俺は


「今までのことはもういい」

と続ける。


レナは

「あ・・」

唖然としながら


徐々に

涙を浮かべた。

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