エラーから始まる異世界生活

第234話 調査開始

　目的のレムリア大陸はワーグナーがあるレオーネ大陸の数倍の広さといわれているが、正確な地図もない。人口もちゃんとした統計がない。人口も言われているレベルでかなり誇張されて、数倍の数字になっている気がする。

　レムリア遠征隊を集めゲートを潜る。

　まずはアリゾナが戦闘態勢で入り、ホーネットレニス達と続く。

　しかし何の気配もない。アリゾナが

「変ですな。人の気配が無いですな。どうなされますか？」

「そうだな、俺が１人抱えて飛び、街に行くよ。そこで皆をゲートで呼ぶ。それまで村を手分けして調査してくれ。バトルシップはここで待機し、何かあった時のサポートだ。ナンシーは連絡役で残って皆からの念話の取次と皆の取りまとめを頼む。シェリーはブラックオニキスを率いてくれ」

　そうして皆に村の調査を頼み、俺は裕美を抱き抱えて、街道を飛び街を目指す。セリカは一度皇帝宮に返した。

　そうして飛ぶ事数分でそこそこの大きさの街が見えたが、やはり人の気配がない。

　ナンシーに念話を送るも結果は芳しくない。

　一度セリカを呼び、転移ポイントを設定しまた返した。

　もう一つと思い別の内陸側に飛ぶもやはり人がいない。

　セリカを呼びポイント設定し、漁村に繋げ皆を呼ぶ。

　正面から街に入るが人の気配がない。

　困った。

　もう一つの街に行くもやはり何もない。

　チーム２つに分ける。俺とアリゾナ達、ブラックスワン、もう１隊をレニス率いる残り全員だ。時間を決めるのと、集合場所を決めてもし俺が上空にエクスプローションを放ち、盛大に爆発が起これば緊急事態とし、己の命を守る事を最優先にする事を伝えて別れて調査を開始した。

　先ずはギルドだ。

　扉を開けると依頼掲示板があり、最新の依頼が約一ヶ月前と分かる。

　何かしらの理由で街を放棄したとしか思えない。

　ギルドマスターの執務室は鍵が掛かっており、解除して中に入るが、異常は分からない。クロエを呼んで調査に加わって貰う。オリヴィアを護衛に残し俺は宿に行く。

　客室を調べるも綺麗に掃除されていて、直ぐにでも宿泊できる！そんな感じだ。

　ただ、小麦粉とか調味料は僅かにあるが、日持ちしないのは全て無い。計画的に持ち出したとしか思えない。死体もないし、争いの気配がない。

　武器屋、防具屋、服屋を見るが主要な商品は無いし、略奪された気配も無くい。街から計画的に全員が何処かに移ったと思われる。

　奴隷商も見たが全ての牢屋は開放されている。勿論死体もない。

　家屋の数から１万人は住んでいる筈だと感じた。もう夕方近い。今日はこれまでとし、全員を集合場所に集め、ワーグナーに帰った。

　レニス達の方も同じ状況で訳が分からない。俺は皆の報告を聞くも意味がわからなかった。街の名前は分かったので、レムリア大陸向けにクロエがギルドの魔石通信で情報を募る事となった。

　ギルドマスターの執務室には手掛かりがなく、一旦居なくなるがまた戻る前提としか思えなく謎だったのだ。その日は遅くまでクロエと話し込んでいたのであった。