第184話 今後の事
俺は目覚めるとルシテルを抱きしめていた。
ここはルシテルの部屋だ。
ルシテルは泣いていた。
俺は現状を理解しておらずオロオロしていたが、愛おしくルシテルの涙を拭き、そっとキスをする。
ルシテルは身内を全て亡くしたのだ。最早俺が唯一の家族だ。俺を求め俺もルシテルに逃げた。
お互い愛を確かめ合ったあと、正気に戻り今後の事を話し合った。
まずは魂食いはバルバロッサ王家に伝わる召喚の秘技で有ったが、俺の見立てでは失敗し、国王が乗っ取られ王家の面々を時間を掛けて全て乗っ取ったと。俺達を召喚した後は力を急激に付けて、高校生達を喰い付くし、世界制覇に乗り出した様だ。
幸い全て駆除したが払った代償は大き過ぎた。この大陸全土を大きく疲弊させる悲惨な戦争となったが、終わったのだ。
まずは即刻バルバロッサの併合を発表する。幸いこれで大陸を統一出来るので、兵を増やす必要がない。全ての国境を取り払い、国境警備隊も解散だ。
国民へは魔王軍の差し向けた魔物に王家がルシテル以外滅ぼされ、魔王軍がジャックナイフを滅ぼしたと記録をする。俺が城に巣くっていた魔王軍を駆逐したと発表する事とした。
バルバロッサは早々に魔王軍に滅ぼされ、魔王軍の領土となり、近隣へ戦争を仕掛た事とした。
夜が明けると城や王城街の死体の処理とランスロットの直轄として併合した発表を行う。
騎士団や兵はトマスを騎士団長として率いさせ、軍を掌握する。チャハカーンは約束通り娶るので、ルシテルと共にこのバルバロッサの実質的な統治を行って貰う事とする。
生き残った中で政治に長けた者を見つけ宰相を置く事を検討している。少なくともバルバロッサの運営を行う者を設定しないと生活に支障が出るし、俺はキングのおっさんに合わないといけない。
それも早急にだ。
それと恐らく大陸の外に出る事となる。
本物の魔王を倒す為だ。グリーンウッド王が招いた魔王が何処かにいて驚異になっていると心が警笛を発していたからだ。
ただ、長年各国が争いを繰り広げていたが俺が統一した為、軍備を減らす事ができ、新たに兵を増やす必要がなくなった。
その為街道整備等に注力が出来て急激に経済発展をしていくと予想している。
話をしていたがお互いあくびをしていたので、中断して、もう一度寝る事にしたのであった。
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