第72話 盗賊
出発してから1時間位経った頃にトイレ休憩をしているが、そんな中気配を感じ、探ると22名の殺気を感じ取れた。
フレデリカとナンシーに4人の護衛を指示してシェリーには馬車の護衛、他のメンバーで殲滅を行うように指示をおこなった。
雰囲気から盗賊と思われ奴等が20m位に来ると視認した格好から朝の奴らとは別口と判断できた。恐らくギルドの依頼は此方の方だろうな。
俺は単独でそいつらに向かって行き、
『お前らに勝ち目は無い。大人しく降伏すれば命だけは助けてやる』
とまあ無駄な話を一応するといきなり矢が飛んできたので指で掴みへし折り、矢を放った奴にアイスアローを射返した。
さくっと当たりそいつは絶命したのだが異変が起こった。そいつらの間からオーガが5匹しかも首に隷属に首輪が巻かれているのだ。恐らく調教師が居るのだろう。
長期戦は厭なのでアイスアローを60発程を『ドドトドドト』と撃ち込むと3名を残して絶命していた。弱い。
オーガは4匹生きているが2匹は瀕死でもう2匹が馬車に向かってしまったが2匹なら余裕だろうと思いつつ転移して一匹の首を刎ねた。次に健在な一匹が背後に来たので剣で打ち合うものの5合ほどで首を刎ね、次に馬車に向かい倒れている2匹もトドメを刺した。
残りの3名は逃げ出すが、転移して2人を倒して1人は腹パンで気絶させ奴隷にするのは忘れない。
死体を一旦一ヶ所に集めて持ち物等を確認するも特にこれと言ったのは無く武器も程度が低い物ばかりだった。カードを回収して地面に穴を開けて死体を放り込みファイヤーボールで一気に燃やした。
捕まえた奴を起こしてアジトへ案内させる事にして盗賊団の事を命令で尋問していった。どうやら残っているのは10名程で幹部と取り巻きとしかいない。
藪に馬車を待機させてシェリーとブラックスワンは入り口待機、フレデリカは4人の護衛で、ナンシーと俺が突撃していった。
アジトは小さな洞窟で見張りも無く拍子抜けし、突撃から5分もせずに全滅させたのであった。
監禁されている者はおらず、多少のお宝のみと残念無念と涙する。
奴隷にした奴を解放して誰か一人を選ばせて勝ったら逃がしてやる上にくれてやると言うとナンシーを選んだ。ナンシーは6合程打ち合い切りあっさり倒したのだった。
そうこうしていると13時位に目指していた街に着いた。
首都に比べれば小さいが街道の宿場町としてそこそこ栄えている。
街への出入りは犯罪者の確認位だけでカードの提示すら無く拍子抜けだ。
街並みはレンガを使った建物が多く、活気があり清潔な通りに色鮮やかな服を着ている者が多い。
とりあえず服屋に行き4人の服を選ぶ事にして、早速店には入り下着やら寝間着もついでに選ばす。
他のメンバーも欲しい服を選ばせて、4人はその店で着替えをさせて、1時間位で店を出た。幸い靴も有ったので4人の靴も購入でき、ようやくまともな見た目になり俺は一息つけた。
食堂を見つけて昼食にする為に二人を除き店に入る。二人づつ交替で馬車の番をする事にした。4人は床に座ろうとするので慌てて止めて命令して席に座らせて、食べ物も此方で選んで、命令して食べさせた。
やはり泣いていた。
馬車の番を交替する時に俺も行こうとしたら皆にジト目で見られて行かせて貰えなかった。こういう時奴隷の主人は皆と一緒に居るべきとのナンシー達の意見に逆らえない志朗である。
約一時間で食事を終えて少し街を見てからギルドへ報告に向かった。
受付で盗賊討伐を知らせると驚いていたのだが、受付嬢の驚いた顔はなかなか笑えたのだった。
先程街中に家具店が有ったので不足の家具と小屋も見かけたのでそれも買い、更にトイレを売っている店も見つけたので3台買っていった。
甘味店が有ったので皆の分のお土産を大量買い込み、討伐組でおやつにと大福のようなお菓子を頬張った。
16時頃には街を出てから10分程進んみ周りに気配が無いのを確認して獣道に入るとゲートを出して屋敷の車庫に入っていった。
ブラックスワンに馬の世話をお願いしてシェリーが先に屋敷に入り、帰宅を知らせてもらった。
既にダンジョンアタック組は全員帰宅していて着替えて出迎えてくれた。
夕食の時間だが予め今日はいつも宿の食堂と言っており、エリシスが既に席を取りにいっており、念話でこれから屋敷を出ると伝え、食事を注文しておいて貰った。
食堂に着くとちゃんと席を確保してくれていたので、軽く抱き締めてお礼を言うとエリシスは赤くなり照れていた。
『可愛い』
とキュンとなってしまった。
ダンジョンアタック組も盗賊擬きから救出された4人組も床に座ろうとするだろうから予め席に座るよう命令を出して置いた。
席に着くとソワソワしてるので全員の分を注文しているからと命令して食べさせたのだが新たな奴隷達は店で普通に食べる事へ感謝をして泣いていた。
新たな4人のフォローも抜かりない。ハンカチを誰からか渡され涙を拭いに奔走していた。
料理はオークの煮込みシチューとステーキで柔らかく美味しかった。
屋敷に着くと先ずは4人の部屋にベッドを置いて布団を置いていった。ボレロの街で買ったベットと布団を出してメイド達に整えさせた。
男衆に今日は1階に降りるのも階段を覗くのも禁止させた。
これから何をしないといけないのか分かっているからだ。
一応再度4人の意思を確認した。俺の女になるか、奴隷商人に売られるか。
全員土下座して俺の側に置いて欲しい、刻印の儀を施して欲しいと懇願してきた。
4人を立たせて了承すると前後左右に抱き付かれた。
俺ももう慣れたので、儀式もちゃんとするようにした。
抵抗が薄れれ来たように思う。
既にシェリーとナンシーからセレナに俺が果たす義務と何をするのかの説明していた。顔を真っ赤にしているので謝ったが、大丈夫と言ってくれた
「私を大事にしてくれるならよいよ。文化が違うし、男女比が大幅に違うもんね。でも志郎はやっぱりむっつりスケベさんだよね」
とキスしてきた。
俺もこれから4人となので嬉しいはずなのだが、体力が厳しいとちょっとこの義務はきついなと思いつつ、4人に清めの儀式に向き合う事にした。
俺を除いた男性陣が上に行くと、全員が4人向かい合い、シェリーが服の事をいい、躊躇無く見事に脱いで風呂場に入っていった。
程なく4人を洗い終わり、クジの順番で刻印の儀式を執り行っていき、3人目を終え4時過ぎにしばしの睡眠をとっていった。体力が本格的にやばかった。
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