第25話 プレゼント
シェリーとナンシーを伴っていつもの服屋に来ている。
閉店までまだ少し時間があるのでギルド服の問題があるナンシーの為に訪れた。
ナンシーに新しいギルドの制服を持ってきて貰った。
服屋の店主にギルドの制服について昨日相談していて、何とかなると思うが、当人と服がいるという。
ナンシーに着替えて貰い状況を見て貰う。
ブラウスのサイズが合わずボタンがキチンと留められない為胸元が露わになる。
俺は
「あの胸は俺のだ。あのけしからんじゃなくて見事な谷間を見ていいのは俺だけだ」
との独占欲から相談していた。そう独占欲からだ。
元々この街のギルドへはこちらの店で作成した制服を卸していたのだった。
その為サイズが分かればワンオフも可能である。
ナンシーの各所のサイズを測って貰いナンシーに合ったサイズの服を作って貰う。
ブラウスの胸元をゆったりとして作る事になる。
シェリーもついでにと言ってサイズを測って貰う。
店員さんには予め俺の大事な二人を連れてくるので、サイズを測って普段着る服とパーティーなどで着られるドレスを内緒で作って貰うようにお願いしていた。
但しナンシーのギルド服が最優先とお願いした。
ブラウスだけは今すぐできるのです少し待ってくれと言われ、2人に服を一着づつ選ぶように言って服を買う事にした。俺も普段着を一着選んだ。
作成中だったブラウスを急遽ナンシーに合わせたサイズで仕上げて貰い何とか3着確保できた。服自体は時間が掛かるので後日引き取りになる。
特別オーダー品になるため全部で金貨21枚で俺は即金で支払った。
ナンシーが驚いていると
「この前専属の話が出たときに、専属をして頂くに当たり何かプレゼントをしようと思い、昨日ナンシーを部屋に送った帰りに店は閉まっていたが無理言ってお願いしてきていたんだ」
と説明した。
ナンシーがお金は自分で出すと言ったので
「俺の我が儘でその胸をじゃなくてナンシーが困っているのを助けたいから格好付けさせて」
と強引にブラウスを渡した。心のダダ漏れに気がついていません様にと祈ったら、ナンシーは嬉しそうに受け取ってくれた。
店主さんは羨ましそうに見つつ三人の服を包んでいた。ついでにもう一着づつ三人の予備にする冒険者としての服を買っていった。
続いて靴屋に。
こちらも3人共にサイズを図って貰い冒険者としてのブーツをオーダーして貰う。
注文して先に2人には店を出て貰い、会計を先にするからと追い出し、休日用の靴とドレス用の靴と、ナンシーのギルド用の靴3足をこっそりオーダーし代金を払った。
完成が楽しみである。
その後宿屋に行き荷物を置いて食堂で食事をした。
ナンシーに先日研修後にと頼まれていた俺達が遭遇したオーガの出た林と思っていたら森だそうだが、他にも目撃例が出たそうで調査及び可能なら殲滅との依頼を受ける事にした。本来初心者の稼ぎ場所だが現在許可者以外の侵入を禁止にしている。薬草の採取ポイントの為困っているそうだ。
明日一番でクエストを受注して行く事にし、夜営を一度して翌日の夕方から夜位に帰る事にした。
そう言えば相変わらず美女に挟まれてのあーん状態で有る。恥ずかしいからやめて欲しいのだがついつい
「はいランスロット様あーんして」
と2人に言われて、為すがままにされていた。
ナンシーも俺を様付けになってるな。
俺もナンシーに負けず
「ランスロットだ」
と言うが
2人は負けずランスロット様と言う3度言ったが治らないので諦め、
「今日は許すけど明日からはランスロットかランスで呼ぶんだよ!」
と言い聞かせたがちゃんと聞いてくれるのだろうか。
それとナンシーに
「纏まったお金が入ったので家を買おうと思う。良い不動産屋を知らないかい」
と聞いたら
「信頼出来る所があるので聞いておきます。どんな家を探しますか?」
俺はついつい本音をしゃべってしまった
「いずれシェリーとナンシーと一緒に暮らすからその事を想定した大きめのが良いかな。馬車を持っているので止められるところが有ると有難いかな」
と言うとナンシーは
「そうですよね大きい方が良いですよね。これからハーレム入りする方々を見込んでおいた方が良いですよね」
さらっとナンシーの爆弾発言である。既にハーレム作るのを当たり前宣言。そりゃあ既にシェリーとナンシー言う類い希な女性を2人も彼女にしているんだから否定をする事が出来ないけどさ。
一応予算は1億8千万。残りは今後を考えて残しておきたかった。
食事が終わり明日の依頼のこともあるので解散になった。
ナンシーの服を俺は部屋へ取りに行って戻ってくると2人が真剣に話をしていて、ナンシーお願いしますねと聞こえていた。
何の事かと聞いたら女の子同士のちょっとした世間話と躱された。
シェリーにお風呂の準備をお願いしてナンシーを送っていった。
別れ際にナンシーが
「ランスは私のことちゃんと考えてくれてたんですね。嬉しかったです。」
と後ろ手に組んだ状態で振り向き満面の笑顔を向けてきた。俺はドキリとして思いっきり抱きしめた。
「あっ」
と言うと恥ずかしそうに今日のお礼を言ってキスしてきた。
「嬉しかったです。私のファーストキスですからね!。」
と言い宿舎に駆け込んでいった
俺はアホ、みたいにポカーンと暫く呆けていた。
部屋に戻るとシェリーがお風呂を準備し終わっていてくれた。
明日に備えてゆっくりお風呂に入り相変わらずシェリーが途中で入ってきたりとしたがが、今日は床で寝ようとせずちゃんとベットで寝ようとしてくれたので頭を撫でて褒めてあげたら
「ナンシーの事を宜しくお願いしますね。でも私へもご寵愛をくださいましね」
と言い疲れて居るのか直ぐに穏やかな寝息を立てた。そんなシェリーが愛おしくて暫くの間見ていたがいつの間にか俺も寝ていったのである。
何故か彼女の事は一緒に布団に入っても襲おうとは思わなかった。胸すらも揉まなかった。揉んでも何も言われないんだろうけども、もう顔を思い出せない娘の面影を見ているからかも分からない。
そう、女として見てなかったのだ。今は。
だから風呂に裸で入ってきても、幼稚園の娘を風呂に入れるのと同じ感じになっていて、裸を見ても肉付きが改善して来たかを考える位で興奮を一切してなかった。
ナンシーとだったら違うんだろうけど。
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