幸福な王子/柘榴の家

あらすじ・概要

 オスカーワイルドという19世紀末に活躍した作家の短編集。全体的に童話調の物語が多く、主にテーマとしては「自己犠牲」「献愛」が扱われている。

 有名な作品は表題作でもある「幸福な王子」。

 貴族と貧者の格差が激しい国に立つ絢爛豪華な王子の像。しかし彼はその惨状に胸を痛め、旅の燕にお願いして恵まれない人に自らが纏う装飾具を与えていく……というお話です。

 子供でも読みやすい内容と文量でありながら、描写の一つ一つが非常に美しくユーモアに溢れています。また王子と燕の尊き自己犠牲の姿に胸を打たれること間違いなしです。

 他にもこの短編集の中には「小夜鳴き鳥と薔薇」「身勝手な大男」「星の子」と言った、ややグロテスクな描写を交えながらも非常に美しく仕上がっている童話がたくさんあります。それら全てが質量ともに読みやすいので、読書慣れしていない方にもオススメできる作品です

 青空文庫などでも読めるので、よろしければ是非読んでみてください。

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