新任管理官


 新任管理官はハイデマリー・ガーン、ドイツMAD第三課出身、身長百八十センチはあると思われる、プラチナブランドの美人。

 寵妃ですから、そのあたりの娼館の女とは物が違うわけです。


 そして清女クラスが三名、計四名で正式にチタニアステーション管理官府は発足したのです。

 ナーキッドからの派遣職員はそのまま、管理官府への派遣職員となります。

 

ハイデマリー達がチタニアステーションに赴任し、ナーキッドから引継ぎを済ますと、二体の機械体アンドロイドがやってきました。


 やってきたのは女性型の美人、一体はかなりのセクシータイプ、どうやらマリリン・モンローをイメージして作られたようです。

「チタニアステーションの管理コンピューターです、SS6AE1と登録されています」


「味気ないわね、ところでステーションの管理コンピューターって人型なの?」

「本ステーションは標準小型ステーションですので、大型設置型のコンピューターの必要はありません、私のような移動端末型で十分なのです」


「ガリレオステーションのような、標準ステーションは移動端末型は緊急補助として設置されていますが、起動されるようことはまずありません」


「事実ガリレオステーションでは、非常時でも起動されるようなことはありませんでした」


「では失礼ながら、貴女が倒れたら、このステーションは動かなくなるの?」

「本ステーションの中心部には動力炉があります、ここには動力炉コンピューターがありますが、管理官がいわれるようなことになれば、動力炉コンピューターがある程度の管理もするようになっています」


「非常制御モードになりますので、最低限の管理となります、またさらに、この動力炉コンピューターが機能停止になる最悪の状態になれば、本ステーションには非常用小型核融合炉が内部階に各一基、本ステーションは二層ですが、中心部にシェルター区域がありますので三階になっています、その関係で二基あります、この非常用小型核融合炉には、ささやかながら管理コンピューターが付属しています」


「このうちの一つでも起動できれば、その管理コンピューターで、何とか住人のライフラインは確保できます」

「非常用小型核融合炉でも最大出力なら、本ステーションは何とか最寄のステーションまでぐらいなら移動可能ですので、備蓄食料を消費しながら、避難することになります」

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