クセーニャ啓示
クセーニャは我に返っていた。
「そうだわ、ミハイロフスキー城には、昨日の午後の方々が待っているわ」
「移住の案内をしなくては、それに義勇艦隊の話を、ロシア帝国政府にしなくては、あぁ忙しいわ」
あわてて場内に戻るクセーニャ、十二名の妹分とともにリュドミーラ・デニーキンが、憧れるような顔で待っていました。
「クセーニャ様、凛々しかったですわ♪」
「ありがとう、でも仕事はまってくれないわ、昨日の午後の方々が待っているわ、移住の説明会の準備はできているの?」
「!、大変、なんの準備も出来ていない!」
その後、大変な大騒動で一時間遅れで準備をしたクセーニャたち、十時発のアイスランドのナーキッドタウン行きは大幅に遅延して、ナーキッドタウンで、かなりお叱りを受けたクセーニャさんでした。
でもその夜、ミコさんがフラフラとやってきて、
「ご苦労様でした、がんばったわね」といいながら、クセーニャのお尻をなでたのです。
ドキッとしたクセーニャ……
「でもね、ちょっとばかりおしおきね♪」
ミコさんはそういうと、クセーニャを膝の上に腹ばいにすると、スカートをめくってしまいます。
恥ずかしさに身もだえしているクセーニャですが、さらにショーツなどをずらして、お尻をむき出しにされるクセーニャ、全身真っ赤になって、何がなんだかわからずパニックになっています。
その後、クセーニャは軽くミコさんにお尻をたたかれてしまったのです。
あぁぁぁぁぁ……
「クセーニャさん、これからもがんばってね、期待しているわ、私はいつでも見守っていますからね」
えっ……そういえば義勇艦隊の話……私、どうして思いついたのかしら……あの時、どうしてあれだけの人に私の言葉が聞こえたのかしら……ミコ様……の啓示……
「ミコ様、いつも見守っていてくださるのですね♪」
「いつも見守っていますよ」
クセーニャはこのとき決意しました、そしてミコの手をとり大事な場所に……
「私の身体も見守っていてくださるのでしたね、私の身体はこのように……」
渾身の媚をこめて言います。
「……クセーニャさん……自分の気持ちでいっているの?」
「ナスターシャさんへの義理立てではないのね、そう、覚悟は出来ているの?」
「普通の女の幸せは望めないわよ、それに私は浮気性よ、皆と仲良くしなくてはならないわよ」
「ミコ様、私のお尻をむき出しにして、そんなことをおっしゃっても、無意味ではありませんか?」
そのクセーニャの言葉を聞いて、ミコさんは笑い出しました。
「そうね、貴女のお尻をこうして触った以上、無意味よね、わかりました」
「でもいま少し、移住騒動が納まるまでまってね、それまで貴女の希望が変わらないなら、必ず側女にするわ、これは私の約束、言葉はたがえないわ」
クセーニャはその言葉を聞くと、吹っ切れたようで、ショーツもはかずにミコの目の前に立ち、
「私は待っています、移住が終われば必ずですね、その時はここを慰めてくださいね!」
以来クセーニャは、ミコから良く声をかけられ、この後、言葉通り側女になった。
後日談ではありますが、クリミアのオディッサ港に数万人の人々が集まり、義勇兵に志願したようです。
この人々はサービア教徒ではありましたが、一部のサービア教の宗教指導者からの、生存のために教義の履行を制限されるのもやむを得ないとの言葉と、その署名が書かれた文書をもっていたそうです。
この指導者はサービア教の本流から破門されたそうですが、カムチャッカに、その穏健なサービア教は残ることになりました。
最終的にテラに残った、唯一のサービア教です。
またリュドミーラとエレオノーラはなんとか寵妃になり、スモーリヌイ出身ということで、母校で盛大に祝賀会が開かれたということです。
またミロスラーヴァ・デニーキンはエカテリーナのたっての推薦と、ミコさんのスケベが合わさってこれまた寵妃、親子丼……好きですからね……
FIN
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます