ヘディの溺愛 其の一
「あなた……」
ヘディさんは思わず夫を見ました。
夫は、
「ヘディ、こうなることはわかっていた、枢機卿がおっしゃったのだ、ミコ様に出会えば誰もが魅入られる」
「神か悪魔はわからぬが、世界を救える、または破壊できる唯一の存在、このような存在に、静かにしていただくには生贄が必要なのだ」
「しかしディアヌの事を見ると、無慈悲ではない、むしろ慈愛がある」
「世界は週末を迎えつつある、黙示録は扉をあけたが幸いなるかな、救っていただける方が現れた」
「生贄もささげるが手荒な扱いはされない、ただ言葉は辛らつだそうだ」
「ではエッダは生贄なの!」とヘディさん。
「違う、神の花嫁だ!」と夫。
……
「そうね、私も納得して送り出したのだから……」とヘディさん。
「お母様、私は幸せよ、心配しないで」とエッダさん。
「ミコ様って、どんな方か教えてくれる?」とヘディさん。
エッダさんが、
「本当はいってはいけないし、しゃべれないはずなのだけど、しゃべってもかまわないようよ、口が開くわ」
「ミコ様って何でもご存知なのよ、意外に気さくにお話してくださるのよ、でも難しいお話の相手は、ディアヌさんやアリシアさんでも無理なの」
その後、エッダさんは喋りに喋ったようです。
「それ、チョーカーっていうの、不思議なものね、つけているのに、エッダの首に触れるわ……」
やはりエッダさんは幼い、両親に今までの出来事を嬉しそうに喋っています。
ヘディさんはようやく、娘が選ばれた娘と理解できたようです。
「ミコ様って、ちょっとエッチなのよ」
こうエッダが語り始めたとき、ヘディさんが、
「あなた、ちょっとエッダと女の話がありますので、エッダの部屋に行っています、お酒でも飲んでいてください」
「そうか、そうだな、プラムのブランデーでも傾けるか」
ちょっとさびしそうにした父親でした。
エッダさんの部屋で、母娘はいよいよ赤裸々な話を始めます。
「ポニーガール?」とヘディさん。
エッダさんが、
「そうなの、ミコ様、ちょっとアブノーマルなの」
「でもディアヌさんやアリシアさんはもっと激しいわ、そうそう、皆でとった写真があるわ、あげられないけど見せてあげるわ」
そういうと、何枚かの写真を、大事そうにヘディさんに見せてくれました。
エッダさんが、
「これがミコ様よ、お綺麗でしょう♪」
そこには二人の女が写っていますが、娘の隣の人物は、誰が見ても女神と納得する女性です。
エッダさんが、
「これが集合写真、ディアヌさんがこの写真を眺めながら、しみじみといっていたわ、私惨めだわって」
「それには私も同意見ね、もう一枚、ミコ様の男装されて、皆で撮ったのがあるのだけど、私はこの間帰っていたときなのでないのよ」
ヘディさんが見たその写真は、先ほどのミコ様を中央に女たちが写っています、エッダさんなどかなり端ですね。
それよりもそこに写っている女たちは衝撃的な美人ばかり、あの美貌でもって、ヨーロッパ社交界の華とまでたたえられた、ディアヌ・ロッシチルドさんも霞んでいます。
ミコ様は仕方ないとしても……
ヘディさんが、
「この日本人の方は?ミコ様とこの方は女神様の領域ね、言葉もないわ」
エッダさんが、
「吉川茜様、皆様から姉上様と呼ばれているわ、こちらはサリー・フォークナー様、この方には誰も逆らえないようよ、ミコ様も頭が上がらないみたい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます