第13話 反省会
ジョージが正座している。俺はベイビーのお世話、ようやく終わって、一休みしている。下僕はそんな俺の肩をもんでくれている。そんな中、ギリンジさんはまだキレている。
「勇者キヨスケ、お主が悪い!」
俺に対してキレている。
「何で?俺、屋敷壊された被害者っすよ」
「では聞く。何故に砲撃手に狙われたのか?心当たりを申せ」
「知らんけど……何で?」
とジョージに訪ねた。ジョージは涙ながらに語った。
「人類を……一階の人類を救うためです。二階に建っているキヨスケさんの屋敷の下、一階の天井が崩れかけてるんですよ。このままだと、天井に穴が開いてしまいます。二階から見れば地面に穴が開くってことです。困るのです。一階と二階を隔てる壁が壊れたら。一階の住民では二階のモンスターを倒せませんから、人類の危機なんです。だから、俺が雇われたのです。立ち退かせて補修工事をしたいのです」
俺は呆れた。
「だったら、そう言えよ!」
「何度も補修工事のお願いをしました。何度も。でも、会えない、会えても話できない、話しても分かってもらえない。」
「えっ?そうだっけ?」
「勇者よ。我は思うぞ。聞く耳を持て!」
確かに、ジョージが嘘をついているように見えない。何となく、ベイビーの世話が忙しくて、来客を門前払いしてたような気もする。
「そうだったのか……俺が悪かったのか。スマン」
こうして俺たちは引っ越すことになった。安住の地を求めて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます