第13話 反省会

ジョージが正座している。俺はベイビーのお世話、ようやく終わって、一休みしている。下僕はそんな俺の肩をもんでくれている。そんな中、ギリンジさんはまだキレている。


「勇者キヨスケ、お主が悪い!」


俺に対してキレている。


「何で?俺、屋敷壊された被害者っすよ」


「では聞く。何故に砲撃手に狙われたのか?心当たりを申せ」


「知らんけど……何で?」


とジョージに訪ねた。ジョージは涙ながらに語った。


「人類を……一階の人類を救うためです。二階に建っているキヨスケさんの屋敷の下、一階の天井が崩れかけてるんですよ。このままだと、天井に穴が開いてしまいます。二階から見れば地面に穴が開くってことです。困るのです。一階と二階を隔てる壁が壊れたら。一階の住民では二階のモンスターを倒せませんから、人類の危機なんです。だから、俺が雇われたのです。立ち退かせて補修工事をしたいのです」


俺は呆れた。


「だったら、そう言えよ!」


「何度も補修工事のお願いをしました。何度も。でも、会えない、会えても話できない、話しても分かってもらえない。」


「えっ?そうだっけ?」


「勇者よ。我は思うぞ。聞く耳を持て!」


確かに、ジョージが嘘をついているように見えない。何となく、ベイビーの世話が忙しくて、来客を門前払いしてたような気もする。


「そうだったのか……俺が悪かったのか。スマン」


こうして俺たちは引っ越すことになった。安住の地を求めて。

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