風に流す手紙
みなはら
第1話 『実は、エタってから、もどってくるための時間は、意外と無いかもしれない』
-なろう版あらすじ、まえがき-
このごろ聞こえてきていた、風に流していた会話を聞き、
ちょっと思ったことを書いてみました。
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実はタイトルと中身はあまり合ってないかも知れないorz
-本文-
さて、
まず、同い年の従兄弟の話をします。
彼は自分がなろうユーザーとなる数年前に死にました。
事故でした。
1tくらいは過重をかける金属加工用のプレス機で、
加工のための上下の金型の位置がずれてつけてあったために、
正しく重ならなかった金型の小さい部品が欠け、従兄弟の腹部に当たり、身体に飛び込みました。
運悪く太い動脈を傷つけ、
同じ敷地内にいた従業員、家族が気づいた時には、床が血の海だったそうで、すでに彼の意識は無かったそうです。
助けを求めて床を這った跡が少しあったと聞いた気がします。
救急車を呼んだけれど、病院には間に合わなかった。
彼は頑丈で、自衛隊の入隊経験もあり、
幼い頃、身体も弱かった自分から見ると死ぬのは自分の方が先で、どう考えても死んだのが信じられない。
そんな風に感じていたやつでした。
少しおっちょこちょいで、自分と得意なところも全然違ったけれど、
小さい頃、小学校、中学校と進むにつれて自然と距離が空く前は、本当に良く遊んだ。
身体を動かすのが得意で兄弟の多い彼は、雑木林でカブトムシやクワガタを取ってペットショップに売り、自分の自転車を買ってもらう頭金にしたりしていました。
カブトムシやクワガタの幼虫を捕まえて、成虫まで育てるやり方を自分に教えてくれたのも彼だったかな?
すばしっこく動く彼は、山菜や虫取り、魚突きなどでも大人顔負けの活躍をしていた。
大人になってからも、夏場の休みには、山の親父さんのところに行き、
子供の頃と同じように渓流で魚を突き、取ったヤマメやイワナ、アユなどを置いて帰ったと、親父さんから聞いたことがありました。
本当に、人の一生はいつ終わるかわかりませんね。
ただ正直、涙は出なかった。ショックではありましたが。
彼との関係はかなり遠くなっていたし、新たに親交を深める機会もなくなっていました。
彼が亡くなった頃、自分は気持ち的にも時間的にも余裕があった時期で、落書きや物語のプロットめいたことをしたり、考えながらいたんです。
で、彼が死んだ。
ああ、肉体がなければ出来ないことをやらなければ。
人の死で本当に不謹慎な話ですが、そう思ったんです(苦笑)
自分のお話にたまに出てくる霊感のある友人。
前世持ちで霊も見えるので、転生や霊魂もあるのだろうとは漠然と思っていましたが、
どちらにしても、今の記憶や肉体がなければ、頭の中にある絵や文章はかけない。
一番の心残りは書きかけの小説でした。
30年近く放りっぱなしの物語。終わらせなければと、ずっと引っかかっていた。
書きたいと思って踏み出せないでいた最後の一歩を、従兄弟の死で踏み出せた気がします。
同い年の従兄弟はもう居ない。
以前にがんで亡くなった父親の、死んだ時の年齢まで、自分はあと数年。
どちらも自分より元気で体力のある人たちだった。
自分の寿命なんて、せいぜいそんなもんかも知れないなってね(笑)
小説の再開は考えたけれど、
書きかけのお話は正直、考え方もその頃と変わってしまっているし、そのまま再開は無理だって思いました。
原稿もないし。なんて言い訳しながらも、
でも、それをまるごと捨てたくはなくて、幾らかのアイデアを外し育てて、今のお話に突っ込んで膨らましています。
それでね、
なろうに来たのはたまたまです。
そもそもネットで小説を読む習慣がなかった。
姪っ子がなろうで書いていると言う話がなければ、多分ここには居ない。
書こうと思った時に買ったルーズリーフに、手書きで、落書きの挿し絵を交えながら今も書いていたかなと思っています。
いや、すでに書くのを止めて居たかもしれませんね(笑)
自分は飽きっぽいから(苦笑)
人の死をきっかけにしても、まあそれくらい怠惰なのは自覚しています。
だから、
なろうという環境に出会えたことは
昔にTRPGが生活、人生の大半だったように、
今はなろうがそうなりつつある。
ここの人たちと交流しての創作は刺激的で楽しいです。
このままずっと、ここで書いたり交流したりできたらな。なんて思っています。
ただ、
ただね、自分はそう思っていますが、
いろんな事情、考えでエタってしまう方もいるんですね。
で、やっと本題なんですが
本当にね、いろんな事情、状況を抱えている方が居る。
評価を得られなかったために退会する決心をされたりね。
自分から見たら、隅っこでゴソゴソ書いている自分の作品よりも、ずっと出来のいいお話を、ガリガリ書いていたかと思うと、突然居なくなっていたり。
創作で行き詰まっている相談のやりとりをしながら仲良くなり、
大丈夫かな?なんて思ううちにあいさつと共に居なくなられたり。
評価されないことで傷ついたり、評価の言葉に傷つけられたり。
それで筆を折っている方もたくさんいるのが、何ヶ月か出入りしていてようやく少し見えてきた気がします。
本当に情けない話ですが、最近、自分にお気に入りを入れてくれた方が幾人かいらっしゃいました。気づいていなかったんです。いつからお気に入りがあったのか、わからないのです。
覗きに行って、元気に活動されている方もおりましたが、
一人投稿が途絶えている方がいて、気づいていなかった自分にちょっと腹が立ちました。
事情で休んでいるだけかも知れない。
創作に疲れているのかも知れない。
疲れて苦しい時は休んでください。
自分も休んでます。
ただ、
書けば書けるはずの状態で、無為に休んでいて、
少しでも心の中に書きたい気持ちがあるのなら、
書いた方がいい。
人は必ず死ぬ。自分だってあなただって次の瞬間にはもう居ないかも知れない。
そしてあなたの中にある、あなただけが書ける唯一無二の物語も消えてしまう。
それは誰にも書けない。
あなたしか書けないんです。
エタっている方。
自分もここに来てから、どうしても書けないという経験をしました。
あれはキツいですね(苦笑)
自分の場合は交流相手に感想を書きながら、メッセージさせていただきながら、なんとか復活しました。
ここの方はよほど失礼な事をしなければ、大半が礼儀正しく応対してくれる人たちです。
休むのもいい、また帰ってくるつもりで去るのも良い。
でも、できたら残り続けて書いた方がいい。
特に、まだ書きたいと思っている気持ちと、どうしても去らなければならない理由がないのなら特にです。
まだ書きたいのに、事情でそれができない方もいました。
あなたに書きたい気持ちがあるなら、書くことが許されているなら、
書いた方がいい。
アドバイスをされる方。
相手が教えを請うてきたら、親切に教えてあげてください。
でも本当は、アドバイスをする暇があったら、自分の作品、あなただけの物語を進める方がいい。
感想しか書けないという方。
自分は感想が書けるなら、お話だって作れると思っています。
自分の考えだけで書くお話よりも、他人の考えを理解して感想を書く方が、どう考えても高等なテクニックです。
自分の書きたいものを、考えを書いた方がいい。
そしてもうひとつ、これは苦言ですが、
書くのを苦しんでいる方に、
自分は信じられないのですが、わざと強い言葉で感想を書く方が居るらしいです。
それも、それを楽しんでいるらしいと。
もし本当なら、そんな情けないことをしている暇に自分のお話や、自分の生活を改善することを考えた方が有意義ではないでしょうか?
他人をごまかして、自分の正当性を主張して、それが認められても、
自分自身だけは知っています。自分がどういう気持ちで何をしたかを。
もう一度言います。
人は必ず死ぬ。自分だってあなただって次の瞬間にはもう居ないかも知れない。
そして、死の瞬間に走馬灯のように浮かぶ自分の人生。
それが他人の足を引っ張って悦に入っていた人生だなんて、
おれはイヤだね。
どうせなら楽しくお話を書いて、許されるなら最後まで書き上げて、
ああ楽しい人生だったって思って死にたい(笑)
みなさまの創作の人生に多くの幸あらんことをお祈りしております。
読んでいただいてありがとうございました。
-なろう版あとがき-
すみません、熱く語ってしまって(¨;)
ちょっとね、この頃いろんな人、創作で行き詰まっていたり、諸々の事情で泣いている女の子の話を聞いたり。実はあの頃リ○カしたみたいなことを聞いてしまってたりしたんで、
ちょっと変な熱血スイッチが入ってたみたいです。
今はいつものネガティブ回路くんにもどってます(苦笑)
ご不快に感じた方がおりましたら、申し訳ございませんでしたm(__)m
ただ、本当に人間はいつどうなってもおかしくない。
決まっているのは必ず死ぬ。
出来の悪い宝くじみたいなもんです。
だから、少なくとも、
あなたの創作活動としての人生が、実りあるものになるように、心からお祈りしております。
-カクヨム版あとがき-
あの時は、ちょっと熱血でしたね。←なろうで投稿した作者名も『ちょっと熱血』でした(苦笑)
創作を応援したい気持ちと、創作を妨げる行動に対する苦言と、
そういったものが自分のなかに溜まっていたために出てきた文章です。
自分は本当に、『小説家になろう』には書きかけのお話を書く、形として納めるために来たのですね。
今、その話はパーツとして分割して、『カクヨム』で公開したりしています。
お話自体は、ちょっと中断して中休み状態です(苦笑)
書くために現れた『小説家になろう』で出会った方と話したり遊んだり、そして別れたり。まあ、いろいろあって少し疲れて、楽しさだけで書いていた話がつらくなって、今はお休みしながら別の話を書いたり、ポツポツとそのお話の周辺をうめているのですね(笑)
エタってはいないつもりです(苦笑)
再開するきっかけを掴むために、なろうからカクヨムに転載する一環で、今回、このはなしにも目を通し直してみようと思い、転載することを決めたのでした。
自分は苦しい時期から戻って来ながらこの文章を書き、そしてまた別のことで苦しくなり、また回復しつつあるようです。
わき目も振らずに書くことだけをしながら生きられたらいいのにと思うこともありますが、お話が湧き出してくるような書くための才能の泉を持つわけではない自分は、本を読み、人とかかわり合いながら書いてゆくやり方があっていると感じますし、たとえそれで傷ついたり心が揺らぐことがあっても、その道で書いてゆくしかないのでしょう。
楽しく書き続ける。それだけは間違えずに進んでゆきたいものです。
余談ですが、
これは拙作の中で一番ポイントを稼いだ文章でした。
書いている途中で、
ああ、これは伸びる(ポイントが入る)かもしれないと、はじめて書く手応えを感じた文章でもあります。
でも、ポイントが出て注目されることは望んではいなかった文章でもあるんですね。だから、ポイントが伸びるたびに、また延びてるよー(;´д`)と姪っ子や妹に呟いていたことを覚えています。
もし仮に批判的な感想が来たとき、
この時は感想欄での激しいやり取りをする気力がなかったこともあり、正しく相手の方と会話できたかどうか、今思い出しても自身がありません。
幸いにも好意的な感想だけだったことは、本当に感謝してもしたりない気持ちですね。
そういう意味でも、自分は交流した方には恵まれていたと思います。
人との良い出会いと、楽しく書く気持ちでみなさんが進んで行けたらいいなと思いますよ。
物書きとしては、それだけあれば他に何もいらないのかもしれません。
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