第8話 作戦を……

「そのストーカーは合い鍵を持ってないの」

 またクリスが眉をひそめて訊いた。

「ええ、たぶん持ってないと思います……」


「たぶんか……」続いてバスルームを覗いた。

 洗濯機の上にカゴが置いてあった。


「ここに洗濯モノを入れておいたのね❓」

 念のためクリスが確認した。


「ハイ……😳💦💦」恥ずかしそうに応えた。

 なるほど下着泥棒は、かなりこの部屋に詳しいようだ。


「……」

 ひと通り俺たちは室内を改めた。

 特別、怪しい所は見当たらない。


 だがコンセントを見て察しがついた。

「フゥ~ン……、やはり、これは❗❗」

 なるほど、そう言う事か。


「え…、何か、解りましたか」

 

「うン…… 真犯人の見当はついたよ」

 

「誰なんです…… 私、怖くて錠前カギを何個も掛けて❗❗」

 玄関には幾つも鍵がついていた。

「用心のために……」クリスが眉をひそめた。

「ええ……」七瀬は、怯えた顔で頷いた。


「じゃ、今夜から安心です❗❗

 今日、必ず下着泥棒は捕まえてみせますよ❗❗❗」

 

「え、本当ですか……」


「ああ、任せて下さい❗❗❗

 この【ビジュアル系弁護士】シンゴに❗」


 その後、俺たちは内密に作戦を立てた。




 ※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆




 数十分後、俺たちは七瀬をストーカーする元カレへ会いに行くため部屋へ出た。


 途中、俺たちは一階の管理人に挨拶した。

「これから七瀬ちゃんの元カレのトコへ行ってきます」


「あ、そうですか…… やはりあのストーカー男が下着泥棒なンですか……❓」


「ええ、間違いなく下着泥棒はストーカーの男です❗❗ 部屋の中に、コンセント型の盗聴器を忘れていきましたからねェ❗❗」

 俺は笑顔で応えた。


「ほォ……、盗聴器ですか……」

 感心したみたいだ。


「ええ……、盗聴器から指紋が検出されればストーカーも捕まえられるでしょう❗❗」


「なるほど……」管理人は額に汗を滲ませ頷いた。


「では、行ってきます」

 そう言って、俺たちはマンションを後にした。



 ※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆

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