灰色の空間の中で
坂井実
最終話:白雪姫
…んっ?
俺は目を覚ました。
そこは、見慣れた灰色の空間であった。
「こらバカキョン、寝るな!」
と言って俺を今にも殴りそうなのは、いうまでもない、ハルヒだ。
「…///」
あの時の事を思い出したかのように、頬が赤い。
「…ねぇ、これって…?」
あぁ、そうに違いない。
そこからは早送りをしたかのように、青白い《神人》なるものが現れ…
これは、あの時の続きなのか…?
不安な俺の気持ちを誰が責められよう…
だが…?
「白雪姫って、知ってます?」
と、まるで何かのノイズが走り…
不意にハルヒの顔を見る。
「…何よ。」
と言う問いに…
「俺はな…お前の事が…」
と言いかけた時…
「実は、私もよ。」
俺はこの時になって気付いた。
本当に愛おしいものが、目の前にいる事を。
「これからは、ずっと一緒だぜ。」
と言う俺に…
「…えぇ!」
と泣きそうなくらいに嬉しそうなハルヒの顔が頭に焼き付いてしまった。
そして、目が覚めると…
「なんて夢を見ちまったんだ、フロイト先生も爆笑だぜ。」
そして、その日をきっかけに俺とハルヒはすっかり仲良くなり
大学にいる今でもその話を思い出されてはちょくちょく話題にされるのであった。
End…
灰色の空間の中で 坂井実 @aisyuusann8
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
近況ノート
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます