第47ニャ【決戦の果てニャ】



 ぬ子とすばりは体力の続く限り、ひたすら前へ進んだニャ。氷の地帯も抜け、岩山エリアに突入

 今回はちゃんと道があるし、これニャら気にせず進めそうだニャ


 と、思った矢先に、


「ぐぼぁぁっ!!」


 た、大変ニャ! すばりの大事ニャ部分に岩がめり込んでいるニャ! 痛そうだニャ

 すばりは蹲り眼鏡を曇らせているニャ

 これは、


「ぐっ、猿、の、わなか……」

「大丈夫? すばり〜? ゆ、許せニャい! すばりのを潰すニャんて!」


 よく見ると、細くニャりはじめた道に大量のわにゃが仕掛けられているニャ

 つまり、この先に猿がいるのは間違いニャいよね


 ぬ子は慎重にわにゃをかい潜り先へ進んだニャ。背が高く、体格もぬ子より大きニャすばりは、数発のトラップをその身で味わいニャがら進む。

 ぬ子、小さくて良かったニャ


 すると、後方から凄い音が聞こえてきたんだけど、恐る恐る振り返って驚愕したニャ


 爆走列車イノを先頭に、バッファロー化した羽乳、いにゃにゃくポニ、その尻尾に掴まって旗みたいににゃびくかっぴゔぁら、ニョロニョロと地を這い進むアジャコンダさんと、その大きな口に半分咥えられたちぃ、

 ん? にゃんでそうニャった?


 それはさておき、更に、

 黒炎を纏いニャがら滑空する炎夜のお兄ちゃんに、四足ダッシュフル回転状態の虎介、その後ろをピョンピョンと追うみみ、死にそうニャ顔で最後尾を走るもふ男、

 今はまで会った種族全員が一気に追いついてきたニャーー!? こ、これはマズいニャ!


「すばり、ぬ子達もダッシュ……って、ふニャぁぁん!?」

「爪を立てて掴まってろ! 我が突破する! 魔眼解放! 全てのトラップを無効化せよ! ゔおおおお!」


 きゃん、すばりに抱っこされてる! ドキドキ!

 って、無効化とか言って全部喰らってニャい? 大丈夫かニャ。すばりって時折無茶するよニャ


 後方から追いすがるライバルを振り切るように、わにゃでフルボッコにされニャがらも全速力で走るすばり。ぬ子はその腕のにゃかで丸くニャっているニャ

 にゃに? この幸せニャ時間?


 すばりの魔眼解放により、一気に進んだぬ子達は落ちたらお終いニャレベルの谷が左右の視界を埋める危険エリアに到着したニャ

 残念ニャがら、降ろされたニャ


「大丈夫?」


 すばり、やっぱりアレルギー出てるニャ

 他の連中もすぐに追いついてくるだろうニャ

 その前に、


「やい、猿! 覚悟するニャ!」


「ムッキー、追いついてくるなんて!」


 そう、目の前にはターゲットの猿の雌がいる。

 左右は崖、やるニャら今か? でも、落とすのは流石にマズいよニャ

 にゃんとか無力化できれば……


「キー! 仕方ないわ! アンタ達、やっておしまい!」

「「へい、モンローの姉御!!」」

「姉御じゃなくてボスだって言ってるでしょ! ムキキー!」

「「へい、ボス!!」」


 やはり出てきたか、取り巻きの眼鏡猿とマッチョ猿が。喰らえ、必殺! 


「猫パン……」

「遅い遅いーーっ、キキッ!」

「チブフェッ!?」


 にゃんて速さ! 眼鏡猿の掌底をもろに顔面に喰らってしまったニャ

 すばりは、マッチョと交戦中か

 つまり、眼鏡はぬ子が倒さニャいと!


 うぅ、はにゃの頭が痛い、許さん!

 ぬ子は持ち前の跳躍で眼鏡猿の真上に飛び、渾身のヒップドロップをお見舞いしたニャ

 見事にヒットして、眼鏡猿を地面にめり込ませてやったニャ、えっへん


 って、にゃんかあまり喜べニャいけど


 何はともあれ、お尻が立派で良かったニャ。このまますばりの加勢に、

 と、思ったけど、すばりの方も決着が着いたみたい。マッチョ猿が地をにゃめてピクついているニャ。すばり、やるニャ


 ぬ子とすばりは顔を見合わせてうにゃずき、取り巻きをうしにゃったボス、モンローに振り返る。モンローはキョロキョロと周囲を見渡したけど、ここにはにゃにもニャいからニャ


「観念するニャ〜、ここでリタイアするニャら、痛いことしニャいと約束するニャ」

「くっ……モンローは、負けられない」

「そ、それはぬ子だって……」


「絶対に負けられないのーーっ、はっ!?」

「あ、あぶニャい!?」


 大変だニャ! モンローが足を踏み外して、そのまま崖に。ぬ子は全力で地を蹴ったニャ。

 姿が見えニャくなったモンローに手を伸ばしギリギリでその手を取ったニャ。危ニャかった、こんニャところで落ちたら大変だもん


「アンタ……なんで……」

「これはレースニャ。殺し合いじゃニャいから、いま、引き上げるからニャ」


 ぬ子が力を込めた、その時、

 地響きが、


「まずい、ぬ子っ! 崩れるぞ!」


「ニャッ!? すばっ……」


 え!? そんニャ、

 すばりが、遠く、とおくに、

 視界がどんどん暗くニャってく、


 ぬ子、落ちちゃったのかニャ!?



「ぬこぉぉぉぉーーーーっ!!」


「すばっ、す、すばりぃぃぃぃっ!!」



 あぁ、遠くニャっていく。すばりが、空が、駄目だ、お馬鹿ニャぬ子でもわかるニャ



 これ、死んじゃうやつ、だニャ

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