第46ニャ【カピバラ、討ち取ったりニャ】
ちょこまかと逃げ回るカピバラを追うこと数分、また小さくニャったのか姿が見えニャくなった
ぬ子がクンクンして追跡していくと、目の前に氷で出来た大きな建物が見えてきたニャ
「多分、あの
ぬ子が肉球でそこを指すと、羽乳が前に出たニャ
「わかったわ、ここはわたしに任せてくれる?」
「いいけど、どうするニャ?」
「こうするのよっ、ふんっ!!」
ドンガラガッシャーン!! って、えぇぇっ!?
羽乳の拳が目の前の建物を一撃で粉砕したニャ!
音を立てて崩れていく氷の壁。その
と、思ったら、隙間から飛び出して再び逃げ始めた! ぬ子は四足ダッシュフル回転で追いかけようとしたんだけど、その横を物凄い速さで駆け抜けたのは、ポニだったニャ
めちゃくちゃ速い!!
あっという間にカピバラに追いついたポニは、強烈な後ろ蹴りを躊躇なく顔面にヒットさせたニャ
めちゃくちゃ痛そう……でも、羽乳に砕かれてニャいだけまだマシかも
ふふふ、これで完全に追い詰めたニャ
三人で囲み地面でぺしゃんこにニャったカピバラを見下してやると、カピバラが顔を上げたニャ
「猫め! お前さえいなければ、ふかふかおっ○いに挟まれたままゴール出来たって言うのに! この貧乳猫!!」
「へぇ、断末魔はそれでしまいかニャ〜?
「へ?」
必殺!! 猫、パーーンチ!!!!
「ぶぷっぴびゅー!!!!」
かっぴゔぁら、討ち取ったり!! ニャ!
羽乳もポニも、やれやれといった表情。
「はにゅーさま、ぽにさま! どうか命だけは〜」
「おいちょっと待つニャ! ぬ子は!?」
「ち、猫め」
「あぁん?」
「ぬこさまーーっ、ご勘弁をーー」
コイツ、う○こだニャ
まぁこれくらい痛めつけとけば、もう悪いことしニャいか。そろそろ許してあげないと、後ろですばりが震えてるしニャ。色んな意味で
そのままカピバラを次の宿まで連行したぬ子達は、しっかりと女子会を楽しんだニャ
違う種族の
エロカピバラは料理を運ばせたり飲み物を注がせたりこき使ってやったニャン、それで許してやるんだから感謝しろよボケちんねずみ
でも、ぬ子は思うニャ
このレース中、色んニャ種族と会ったけど、この
もし、ぬ子達が十二支に入ったら、誰かが今度は寒い雪山で暮らすことにニャるのかも
ぬ子は、本当に正しかったのかニャ?
お姉ちゃん、ぬ子は、間違ってニャい?
「どうした、ぬ子?」
「へ? ニャんでもニャいニャ?」
「ぬ子、少し話があるんだが」
「わ、わかったニャ」
ぬ子は羽乳とポニにおやすみを告げてすばりと共に外の空気を吸いに出たニャ
すばりは、夜空を見上げて言ったニャ
「ぬ子よ、転換の神子についてだが……」
やっぱり、その
「我は、ぬ子に黙っていることが……」
「知ってるニャ」
「なっ!?」
本当は、わかってるニャ
その意味。すばりと猫神様が二人で
その時は、意味がよくわからニャかったけれど、蛇のアジャコンダさんに言われて、やっぱり本当ニャんだって、気付いたニャ
それでも、
「すばりは、気にすることニャいニャ。それが、ぬ子の、役割ニャんだ」
「だが、それではお前は」
「いつかはその時が来る、それが今で、その役がぬ子だっただけニャ。お姉ちゃんじゃニャくて、たまたま、ぬ子だっただけニャ」
すばりは小さくため息をついて、振り返り、そして言ったニャ
「なら、勝とう。目的は当初のまま。優しいぬ子は色々と悩んでいることだろう、実際、我も思うところはある。だが、やるからには勝ちに行こう」
「すばり……!」
そうだよニャ
ぬ子は、猫の代表!
勝って、ホワイトニャウンテンを住み良い場所にするって、そう決めて飛び出したニャ
だから、全力でやらニャいと!
「今のところ接触していないのは、ハトと猿か。ぬ子、気は進まないが、落とすなら猿だと、我は思う」
「それはぬ子も同感ニャ。あの猿は性格も悪そうだし、
「あぁ、そこでだ。今回は我らが出し抜く番だ。これはあくまで勝負。この夜、我らは先に出発して、恐らく先頭を走っているであろう猿に追いつき討つ!」
「わ、わかったニャ」
そうだニャ、猿を倒せば、全て解決だニャ!
ぬ子とすばりは顔を見合わせて、宿を背に走り出したニャ。ごめんニャ、羽乳、ポニ、
でも、ぬ子はこの勝負、負けたくニャいから行くニャ。二人ニャら、わかってくれるよニャ
最終決戦の時は近いニャ!!
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