1/25 怖かった朝ドラ、他。
これを書いているのが朝の作業がひと段落した一月二十五日午前中なのですが、怖かった。本日放送分の「スカーレット」が怖かった。ああ怖かった。
以下、見てない方に簡単なあらまし
〈「スカーレット」とは〉
・女性陶芸家の草分けとなる女性の半生をモデルにした、オリジナルドラマ。
〈ここひと月の展開〉
・気鋭の陶芸家の夫とともに工房を構えて数年、しかし夫は思うような作品が作れず少々スランプ気味。
・ヒロインは夫を支えつつ、注文を受けた食器を作って生活費や活動費を稼ぎつつ、自分の作品も作っている。
・そんな中、何かと型破りな女子がやってきて弟子入りを申し込む。弟子をみる余裕はないと夫は断るが、なんやかんやあって結局弟子入りを容認することとなる(どちらかというとヒロインが彼女を弟子にすることに積極的)(様々な師匠の下をたらいまわしにされてきたという境遇に同情的だったのと、それでもへこたれない彼女の個性とやる気を買ったのか)。
・弟子を最初持て余し気味の夫だったが、屈託のない彼女の性格とおしゃべりをしているうちに発想の転換を果たすなどスランプを徐々に脱し、彼女との距離も近づいていゆく。
・夫は弟子に、陶芸家としての才能を開花させてゆきながらもそんな才能には頓着せずに自分を支えるような妻がそばにいることのしんどさなどを弟子に零すようになる(ヒロインはそのことを知る由もない)。
↓つまりは↓
ヒロインがみていないところで、夫と弟子の心の距離が徐々に近づいてますよ~、ということが、他の登場人物による日常描写やコメディーをはさみながら、一か月くらい展開されていたわけです。じわじわと、じわじわと。
ああ、怖い怖い……となっているところへ、今日の回です。
〈今日の展開〉
・昔ながらの穴窯という製法で陶器を焼くことに決めたヒロイン、その窯が完成する。
・窯に火を入れたが、思う様に温度が上がらない。
・ヒロイン、夫、弟子の三交代制で何日も炎を見つめながら、火を見守り続ける。しかしやはり温度が上がらない。
・燃料となる薪も尽きてきた、もう駄目だ……! と、へこたれそうになったヒロインが夫にすがろうと工房へ戻ると、眠る夫に寄り添う形で寝入る弟子、二人の姿が。
・親密に見える空気にひるむヒロイン、そのまま釜にもどり、残りわずかな薪を大量に火をくべる。
・ヒロインの見てない所で目を覚ました弟子は、夫の寝顔に見入ってそっと唇を近づける。
・めらめら燃える炎のカット。次週へ続く。
怖い怖い怖い、朝から怖い! 怖いだけでなく、よりにもよってこのタイミングでそういうネタがぶつかってしまうという偶然の恐ろしさ(どうでもいいが、今話題のご夫婦が朝ドラで共演したのがなれそめだと思うと、なんともはや……な、気分にならざるを得ない)。
怖いだけあって、見ごたえのあるドラマではあります「スカーレット」。本当に。
ここ数年では一番出来がいいと思いますよ?
――と、なぜか朝ドラについて語ってしまいました。
本当は、ここしばらくずっと読んでいたホラー短編集『ボーダー 二つの世界』に関する感想をまとめようと思っていたのに……。
分厚い文庫本なので読み終わるまでに時間を要しましたが、面白かったです。久々に読んだホラーだったけれど、素直にゾッとする話あり、深淵からやってきそうな怪物が出てくるものが有ったり、生きてる死者やこの世界の先住者や超能力者やおかしな考えに憑りつかれてしまった人などが総登場するし、イヤな話をやったとおもえば勇気ある人々数名がパーティーをくんで怪し気な秘密組織に乗り込むようなB級アクションめいた話もあったりでバラエティに富んでいたのも良かったですよ。
でも一番好きなのは、おばあちゃんクライムアクションと言っていいような「マイケン」というタイトルの一編でした(全体的に本書に出てくるおばあちゃんがみんないいキャラだったような気がする)。
あ~、面白かった! で読み終えられる嬉しい一冊でしたが、ストーリーよりも現代スウェーデンの生活風景が垣間見られる固有名詞の使い方が一番好みだったかもしれない。
ストックホルムの通期圏にあるらしいブラッケンベリという街、シーズンになるとリゾート客であふれる海辺の町、サブカルかぶれした美大生上がりが多くいる街(つうかスウェーデンにもいるんだな……)、ロックバンドの名前や曲名、小学生が好きなアイドル。好きな女の子と遊ぶマリオ―カート。
作者はスティーブン・キングに喩えられたりするらしいけれど、ポップカルチャーに関する固有名詞が頻出するところが確かにそうだな、と(って偉そうなことを言えるほど私キング読んでないのですが……)。そんな中、ときたま出てくるリンドグレーンの作品やその登場人物の名前がなんとなく嬉しかったです。
……うーん、感想文はやっぱり苦手だ。とっちらかった文章でごめんなさい。それでは今日はこの辺で。
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