デート?

 朝から僕はクラスの男子生徒から睨みつけられてとても怖い思いをしていたが、今日も一日、無事に全部の授業が終わった。SHRが終わり、僕が帰る為に学校の門から出ようとすると、誰かに声を掛けられた。


「あ!荒井君だ! 今日も学校の門でまた会ったね」


話しかけてきたのはクラスの美少女の品川さんだった。それにしても品川さんってやっぱり綺麗だよなー もちろん一番綺麗だと思うのはお姉ちゃんだけどね!!


「ね…ねぇ荒井君? もしよかったら、これから一緒にお出掛けしない?」



何で、彼女は僕をお出掛けに誘ったんだろう? 別に僕以外でも他にもいっぱいいるのに…あのいつものグループで出掛ければ良いじゃないか…それに僕だって今日は、お姉ちゃんと話たいし…


「何で僕を誘うんだ? どこかに出掛けたいなら、あのいつものメンバーで良いんじゃないか?」


「その……きょ…今日は…あ…荒井君と出掛けたいなって思って……ダメ…かな?」


「いや!別に良いよ!」


 いや、だってそりゃそうでしょ!! こんな可愛い子が上目遣いで、しかも目を少し潤ませながら頬も少し赤くさせながら頼んできたら逆に断る方が悪いって思っちゃうでしょ!!


「やった!! じゃ!行こうか?」


 品川さんの誘いに僕が乗ると、彼女はすごいニコニコしながら学校の門を出た。僕はただ一緒に、品川さんのお出掛けに付き合うだけなのに何で彼女はこんなに嬉しそうなんだろう? 


「出掛けるってどこに行くつもり何だ?」


「ショッピングモールだよ!! 服を買いたくなっちゃってさ 付き合ってよ!」


 僕達はそのまま高校から、電車の駅に向かった。電車に乗って、僕達が住む最寄りの駅から3駅離れた所にある大型ショッピングモールへと着いた。


 ショッピングモールに入った後、彼女に着いて行き、2階にあるお洒落な服がたくさん売っているお店へと入って行く。


「私、いつも服を買う時はここの店に行くんだ〜お洒落な服がいっぱいあるしね!!」


「そうだね 僕もこの店ならお姉ちゃんに連れられて何回か入った事はあるよ」


「ねぇ…荒井君…私といる時はお姉ちゃんの事は忘れてね?」


な…何か品川さんの機嫌が急に悪くなった気がするのは僕の気のせいだろうか? 前も思ったけど品川さんって情緒不安定なのだろうか?


「あ! この服何か良いかも〜 ちょっと試着してくるね!!」


品川さんはそう言って試着室の中に入って行った。


「ど…どうかな? 似合ってる?」


品川さんは試着室で青のフレアスカートに着替えていた。上が制服のブレザーのため、少しおかしいが上が私服姿でその青のフレアスカートを着ていたら似合うのではないだろうか? シンプルイズベストって奴だな!!


「うん 似合ってると思うよ」


「う〜ん…何か反応薄いなー 別のにしよ!」


あれ…? これってもしかして品川さんが僕の反応に満足行くまで続くやつ?


 その後も品川さんのファッションショーは続いた。そして3時間後、やっと僕の反応に満足したらしく、品川さんによるファッションショーは幕を閉じた。


「荒井君に気に入って貰えたし!私も満足できる物を買えたし! 満足満足!!」


「よかったね 満足できる物を買えて それでこれからどうするんだ? 時間も7時回ってるし、帰るか?」


「え〜〜もう帰るの? せっかく大型ショッピングモールに来たのに? せっかくだから夜ご飯も食べていこうよ 私、美味しいお店知ってるし」


もう、帰るのって… 品川さんは気付いて無いのか?自分達は3時間もこのショッピングモールにいる事に…


「ほら! 荒井君行くよ!!」


「あっ…ちょっと!!」


品川さんは僕の手を握り、無理やり僕を歩かせる。身内以外の人で手繋いだの初めてだなー 品川さんの手って小さくて可愛いらしい手だな〜 もちろん一番可愛らしい手だと思うのはお姉ちゃんの手ですよ!?


「ここだよ! 私が思う美味しいお店!!」


連れられたのはショッピングモールの中にあるスパゲティ屋さんだった。女子ってスパゲティ好きだよね。


 お店の中に入ると、席に案内され、注文を取る。品川さんはカルボナーラで僕は和風パスタを頼んだ。品川さん情報では和風パスタが美味しいらしいのでそれを頼んだ。僕と品川さんは料理が出来るまでの間、世間話をしながら待った。世間話をしていると注文した料理が届く。


「美味しそうだね!! 私、記念に写真撮っとこ!」


「今時の女子だね」


「荒井君も流行りに乗らなきゃダメだよ? よし!写真も撮れたし食べようか!いただきます!!」


「いただきまーす」


 僕は和風パスタを食す。うん 中々美味しい!ま、お姉ちゃんの手料理には負けるけどね!


「美味しいね!ここに来て正解だったでしょ?」


「うんうん!美味しいなここの店!!ありがとう品川さん!」


 こうして僕達はスパゲティをペロッと平らげた。食べ終わった後、品川さんがあ〜んするの忘れてたとか言っていたが、何の事かわからないのでスルーさせて貰った。しかし、ここのお店本当に美味しかったな 今度お姉ちゃんもこの店に連れていこう


 その時、僕はまだ気付いていなかった。お姉ちゃんからの電話に… スパゲティのお店に入る前に僕の携帯に電話が掛かってきてたのだ。今、思えばあの電話に僕がお店に入る前に気付いていれば、お姉ちゃんとあんな事にならずに済んだのかも知れない…




 いつもこの作品をお読み頂きありがとうございます。大変申し訳ないのですが今、大学のテスト前でテスト勉強をしなければならないので、暫くの間はこの作品を更新するのが遅くなると思います。ご迷惑をお掛けしますが、ご了承下さいますよう宜しくお願いします。

                ゆうちゃん

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