第9話 西村さんの応援
「やぁ小島さん!お待たせ!」
「あ、相良さん!昨日ぶりで~す♪」
さっさと仕事を片付けた俺は、地元に戻り、小島さんと待ち合わせをした居酒屋に顔を出した。
そこには昨日と同じ席で枝豆を食べながらビールを飲む小島さんが居た。
今日の小島さんは一旦家に帰ったのかジーンズにキャミソールとラフな格好だ
『やっぱり小島さん可愛いなぁ~』
小島さんに勧められ俺も昨日と同じカウンター席に座った。そして小島さんと閉店間際まで語り合った。二人とも地元だし終電とか気にしなくていいからね。
あまりお酒を飲んでいないにも関わらず、会話は途切れることなく続き楽しい時間を過ごせた。
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再会した飲み会から2週間。
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<株式会社ライズ 企画3課 ~昼休み~>
「なぁ西村ちゃん。例の小島さんなんだけど、ここまで毎日のように誘ってくれてるってことは俺に気があるって事でいいんだよな?」
この2週間、ほとんど毎日のように小島さんからお誘いがあった。もちろん行ったけど。
「う~ん 認めたくはないですけど確実に相良さんに気があるとは思いますよ」
「認めたくないって・・・・
でもまぁだとしたら・・・やっぱ少し距離を置いた方が良いのかな」
「え?何で距離を置くんですか?その女性の事が嫌いなんですか?」
(いやいや、言ってる事の意味わからんから・・・)
「いや、むしろ彼女は一緒に居て楽だし可愛くて話しやすいし俺の理想に近いよ」
「じゃあ何で?」
「彼女は俺には勿体ないよ。まだ若いんだし幾らでも素敵な人が居るだろ。
・・・本当、俺が及川や相原みたいにもう10歳くらい若ければ俺からプロポーズしたんだけどな」
「・・・・・・・」
(相良さん何だか寂しそう。それにやっぱり美香の事が好きなんだ・・・・)
「あ あの相良さ「さ~て、飯でも食いに行ってくるかな」
「・・・・・・・」
こういう色恋沙汰の真面目な話は俺にあんまり似合わないからな。
次お誘いがきたら忙しいからって断ろう。
何度か断ってればそのうち愛想が尽きるだろ。
でも・・・・それだと小島さん悲しむかな。。。。
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<川野辺高校 ~昼休み~>
ん?梨花から電話?
「もしもし、どしたのお昼に電話とか珍しいじゃん」
「うん。あのさ例の飲み友達の件って、その後どうなったの?」
「あ、相良さん♪ 何だか一緒に居るのが楽しくって最近は2日に1回位のペースで声掛けてるかな。あ、でもあんまり誘うと迷惑なのかな・・・・」
「・・・美香は相良さんの事が好きなの?」
「え! うん。友達とは言ったけどやっぱりちゃんとお付き合いしたいかな。今までもお付き合いした人は居たけど、こんな気持ちになったのは初めてだし」
「歳の差とかは気にならない?美香のお父さんとも歳が近いんでしょ?」
「全然気にならないと言ったらウソになるけど、お父さんにもちゃんと話したし、最初は驚いてたけど"まぁあいつなら"って言ってくれたよ」
「え?そうなの?お父さん公認なの?」
「うん。この間実家に顔出したときに話ししてきた」
「その事は相良さんに話しした?」
「え?まだだよ。だってお付き合いもしてないのにお父さん公認って変だし。今度あらためて告白してから一緒に実家に行ってもらおうかなって思ってる」
・・・美香本気ね。それなら私も協力しちゃうかな。
「うん。わかった!上手くいくといいね!」
「ありがとう。頑張るよ!」
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<株式会社ライズ 企画3課 ~昼休み~>
「相良さん ちょっとお時間良いですか?」
何だ神妙な顔して・・・
「ん?大丈夫だけど、どうかしたのか?」
「例の小島さんの件なんですけど・・・」
「あ あぁ今日はまだお誘い来てないけど、さっきも言っただろ次は断るつもりだ」
「あの子、私の大学の同級生なんです」
へぇ大学のねぇ~
「って同級生!! なんで?」
「なんでと言われても困りますけど、前にお話した川野辺に住んでる友人が美香なんです」
何だよその偶然。ってゆうか俺は小島さんの友達に色々相談してたのか?
え!そうすると小島さんも西村ちゃんに相談して・・・・・何してんの俺達。
「それで、さっき美香に電話して話ししたんです・・・あの子、相良さんの事本気です!次会う時にあらためて告白するって言ってました」
「・・・!!」
「それに歳の差も気にしないって。お父さんにも話しして許可取ってるみたいですよ」
「お父さんって・・・それ本当なの?お父さんって博嗣さんだよな。俺普通に知り合いなんだけど」
「と・に・か・く、相良さんは歳の差とか気にして遠慮すること無いんです。むしろ、美香の事が好きなら相良さんから告白してあげて下さい。あの子、頑張ってますけど年齢の割に恋愛経験とか少ないですからリードしてあげて下さい」
「・・・・・そうだよな。俺がリードしてあげなきゃな。
うん。そうだな。ありがとう西村ちゃん。俺も決心着いたよ。今日は俺から小島さんを誘って告白する。大人の余裕を見せてやるぜ!!」
(・・・・余裕なんて全然ないでしょ。でもまぁ頑張ってください)
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