第4話
「え、うそ、まじ?」
なにそれ。
私もしゃがみ込んで遥翔の顔を覗き込む。
「見んなよ」
「やだ、見たい」
「おまえ、マジでなんなの?」
「私も遥翔が好き。ずっと前から好きだった」
そう言ったら遥翔は顔を上げた。
「それは、幼なじみとして?」
「違うよ。
いつも私だけドキドキしてるんだと思ってた」
「俺にドキドキしてたんだ?」
遥翔は不敵な笑みを浮かべてそう言った。
そうだよ。
いつだって、今だって遥翔と一緒にいるだけでドキドキするよ。
「遥翔も私にドキドキしてた?」
「するわけねーだろ」
「はあ!?」
そこはさー、ねー!?
今いい感じだったのに、違うの!?
「ウソだよ、バーカ」
遥翔はそう言って勢いよく立ち上がった。
「このまま2人で抜けよ」
そう言って私の手を引く遥翔。
やば。
嬉しすぎる。
心臓が張り裂けそうだよ、遥翔。
2人で見る小樽の景色はとってもキラキラしていて。
今まで見た中で一番輝いて見えた。
後日、同じ班の友達から聞いたよ。
遥翔に、”私と2人っきりになれるように協力してほしい”って言われたって。
「おまえっ、余計なこと言うなよな!」
慌てる遥翔にニヤニヤが止まらない。
.end
【短編】俺にドキドキしてたんだ? 咲倉なこ @sakura-nako
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