第5話 友達との登校
俺はスッキリとした目覚めを迎えることが出来た。昨日は小雪と友達になれたからだ。複雑な想いは色々あるけれど、嬉しいことには変わりない。
だが嬉しいだけに、俺の学校の立場上迷惑をかけないか心配なところがある。俺は学年のほぼ全員から嫌悪の対象とされている。多分。少なからずとも関わりを持ちたいと思うものはいないだろう。
だから、クラスにはあまり来ないように言っておこう。前の騒動もあるし、何より俺が迷惑をかけたくない。また友達を失いたくないから。
俺は心の中で決意をして、学校の支度をするのであった。
「・・・・・・おはよう。駿」
小雪が駅まで待ってくれていたようだ。この久々の友達感凄く嬉しい。
「おはよう。小雪、待っていてくれたのか?」
「・・・・・・そう。早く行こ」
小雪は俺を腕を抱き寄せた。あぁ・・・慎ましやかだが、それでいて柔らかな感触・・・やっぱり貧乳が正義だよなぁ!?・・・とトリップしてしまったがこれはおかしいよな。
「な、なぁ小雪。腕を離してくれないか?」
「・・・・・・いや」
小雪は小さく首を横に振る。可愛い。・・・ハッ、まさか小雪は魅了の能力でも持っているのか!?まあそんなことは置いといて視線が気になる。
「ほら周りの視線とかさ?気になるじゃん」
「・・・私は気にならない 見せつける」
「でもほら、俺たち恋人じゃないし おかしいだろ?」
「・・・私は恋人でもいい」
・・・凄く嬉しい告白なんだけど、俺には受け入れられない。俺なんかではダメだから。言葉には出せない。だから前に使った嘘を使う。
「ほら、彼女いるって言ったじゃん?」
「・・・・・・忘れてた どこにいるの?」
痛い痛い痛い痛い!?腕がァ!?引きちぎられるぅ!?え?何!?怖い!誰か!誰かこの中に医者はいらっしゃいませんか!?
「めっちゃ痛いから離して!?」
「・・・・・・どこにいるか言わないと話さない」
やばい。この子目で人を殺せる。英雄になれるよ・・・
「ごめんなさい 嘘です だから離して」
「・・・・・・ばか」
俺は離された腕を擦りながら、小雪のご機嫌をとることになった。後遅刻しかけた。
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