第39話 NとG、すなわちNG
今回はストレートな悪夢なので、夢の内容そのものを述べる前にお話ししたいことがあります。
カクヨムに拙文を公開するようになり、有難いことに、感想をいただくことが増えてまいりました。読者の皆様に感謝しております。
とくに嬉しいのは、「臨場感がある」といったコメントを頂いたときです。この夢の記録も、旅行記も、異世界ファンタジーもそれを目指して書いております。
ただ、この「臨場感」というもの、どんな場合でも RPG のキャラのレベリングみたいに強ければ強いほど良いのか……というとそれは違うと思っております。
むしろ臨場感や解像度を、読者が自身にとって良いあんばいに調整しやすいのが、世にさまざまな表現媒体が存在するなかで文章の良いところです。
作中に緻密に描かれた光景をありありと思い浮かべるのも、簡潔な表現から想像をふくらませるのも小説の大きな楽しみです。
しかし、苦手な場面にまでそうする必要はありません。
また、日本語を読み書きする場合は漢字ひらがなカタカナの使い分けも、むずかしくも面白いところです。
たとえば、カタカナで見慣れた言葉を漢字で書くと、非日常的で遠い世界の雰囲気を帯びてくることがあります。
ロンドンには飛行機で行けますが、倫敦へはタイムマシンが要りそうです。
掏摸は小説のなかの事件にみえますが、スリには実際に用心しなくてはなりません。
いまは漢字変換がという便利なものがありますから、まじまじと見て練習したくない言葉でもたやすく漢字で表記できます。
何事も、ちょうどよいと感じる場合や程度には個人差がありますね。
では夢の話を致しましょう。
臨場感は控えめに、簡潔に記してタイトル回収とします。
* * *
なぜか自宅が荒れ果てており、掃除してからシャワーを浴びたくなった。しかし暗く湿度の高い浴室には招かれざるモノがいた。
桶についた一匹の蛞蝓を退治して、ときおり壁の亀裂から亀裂へと通過する蜚蠊をよけながら体を洗わなくてはならなかった。
目が覚めた。
現実の自宅は夢よりは衛生的だ。
* * *
あんまりだ!
と思った方は早く次回へどうぞ!
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