社長と恋愛してた私~婚約までいってたのに婚約破棄された~
一ノ瀬 彩音
第1話 どうしてどうしてなの、婚約破棄は嫌
私は某企業に勤めているOLなのですが、地味でもなければ
おかしい女性でもありません。
ごく普通のOLなんですけれども、その企業内では社長専属秘書として
働いていまして本当に良いお仕事をしているのです。
社長専属秘書と言いましてもスケジュール管理、社長の補佐、書類整理、
社長の付き添いなどしているのですが、やりがいのあるお仕事です。
社長専属秘書なので責務は多いけれど、それでも私はしっかりとこなせて
いるので社長からの信頼もしっかりと出来ている。
私のお名前は
年齢25歳でOLです。
社長のお名前が
年齢29歳です。
実はというと、私と新戒社長は以前からお付き合いしてて恋人になったというか、
婚約しているのです。
婚約しているというのは私と新戒社長しか知りません。
二人だけの秘密というわけですけれど、それはそれでいいかなって思いますけれど、
まるで隠し事をしているみたいで楽しいです。
新戒社長は普段もそうですけど、みんなには優しいし、思いやりのある人でしっかり
もしているのでモテるまではいかないにしても頼れる存在です。
私はそこに惹かれて大好きで堪らないという感じですけど、新戒社長もそこらへんは
わかってくれているので本当に嬉しい限りです。
それにしても新戒社長はいつも忙しいというか、お仕事ばかりしているので大変だと
思うと私はどうにかして軽減させてあげたいという思いがありますけれど、
私も社長専属秘書なのでそうも言ってられないです。
そんな時、新戒社長に内線で呼ばれた私は社長室に行くと、新戒社長はこう言ってくるのです。
「沙苗さん、大事なお話がある」
「今はお仕事しているのですが………………」
「こっちに優先してくれると助かる」
「はい、畏まりました」
「プライベートのお話になるのだが、いいかな?」
「はい」
「婚約の件なんだが、婚約破棄したいと考えている」
「どうしてですか!?」
「そんな声を出すのはやめてくれ」
「ご、ごめんなさい」
「婚約破棄するには理由がある」
「はい」
「理由はな、沙苗と俺ではあまりにも違い過ぎる」
「何処が違うと言うのですか?」
「それはな、秘書としては頑張ってくれているわけだが、
女性としては未熟過ぎる」
「そ、そんな…………それだけの事で婚約破棄するって事なんですね」
「そういう事だ、本当にすまない」
「いえっ、海斗さんがそういう風に言うって事はしょうがありません」
「そうか」
「それにお仕事と他は違うので私も何とも言えません」
「どうやらわかってくれてるみたいで助かるよ」
「海斗さん、他にも婚約破棄する理由があるんですよね?」
「ある事にはあるが、沙苗さんも気がついていそうだし、言わない」
「はい、気づいています」
「では、お話は終わりだ、お仕事に戻ってくれていいよ」
「はい」
私は社長室から出ると、悲しい気分となってどうしていいのかもわからずにいます。
私自身もなんとなくですけど、婚約破棄されるという感じはしていたのです。
海斗さんとデートしている時、私は海斗さんに尽くす事もしなければ理解する事も
ありませんし、気が利かない女性でもありました。
それはどうしてなのかなって振り返ると、私はお仕事人間でお仕事の事しか頭の中には
なくてどうしようもない女性です。
こんな事では恋愛してても幸せは愚か、幸せを手に入れる事なんて出来るわけないです。
他の女性はどういう風に異性とは接しているのかもわかりません。
私は友達も居なければ相談出来る人もいません。
親は健在ですけれど、こういう事は親に相談出来る内容でもないのでしません。
私にとって恋愛というのはまだ早い気がします。
私自身をもっと磨いて女性としても成長して恋愛する事を心掛けます。
いつかは幸せになって素敵な人と一緒に暮らしたいです。
社長と恋愛してた私~婚約までいってたのに婚約破棄された~ 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019
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