第2話 3年放置した鹿肉を食べた
突然だが。
3年前の正月、とある知り合いに冷凍の鹿肉を貰った。んで、あれよあれよと冷凍したまま放置して3年が経ち2019年のクリスマス当日、解凍して焼いて食べたというだけの話。
ただ、3年放置した肉を食うという行為をした度胸は認めてほしい。
ちなみに、このイベントには2人巻き込んだ。2人とも学校の友人。2人しかいない友人の内の2人だ。
冬休みの直前。「わいな、家にな、3年放置してる鹿肉あるねん。今度焼こうかなって思っとるん。手伝ってくれん?」と僕が言うと、二人とも「行くわ」というのでその流れで。
令和初の12/25 クリスマス当日 野郎3人で鹿肉を囲む。
で、前日。物事には準備があるわけで、当然鹿肉も然り。
そのまま解凍して食べるのはちょっと怖い。ので下準備。
前日の前日に、冷凍庫から冷蔵庫へ移動し、解凍する。
で、前日。
鹿肉の部位は……おそらくあばら骨の周りだろうか。よくわからないけど、湾曲した骨がついてて肉は脂身が多め。ラップはしていたとはいえ、外側は変色していたりするのでそぎ落とすが、内側は至って綺麗でごく普通の肉と言う感じだ。
その食べれそうな場所をスライスしていい感じの大きさに切り分ける。
そしてここからが正念場。
スライスした肉片を塩(塩水ではない)につけて血と臭みを抜く! これは30分くらい。
次に、ニンニクを2粒薄くスライス。そしてオリーブオイルとコショウを用意。肉片をタッパーに敷き詰めたところに、ひたひたになるまでオリーブオイルを漬け、スライスしたニンニクとコショウを大量にぶち込む。塩も少しだけ……。で、冷蔵庫に入れて放置!!
†
次の日。焼く当日。
ホームセンターに炭を買いに行ったり(この時期でもちゃんと売ってることにびっくり)、鹿肉だけじゃ足りないと思って他の食材を買いに行ったりなんだり……。
いろいろ持って、チャリンコ飛ばして親父の家へ。(両親は離婚しており、僕の親権は母にある。親父の家には屋上があってそこでバーベキューとかできるので、今回は真冬のバーベキューだ)
で、準備開始して、着火して、準備完了したのが14時。
ラインのグループに「いつでも来てええで」と言っても誰も来ず。
うーん……。
ここに、昨日残ったニンニクがあぁる。
アルミホイルで包み、オリーブオイルと塩コショウを振って、焼く。
ちょっと素揚げっぽく。
ほくほくで変な臭みもなく、オリーブの香りとニンニクの旨味が合わさって最高にうまい。
そんなこんなで15時半。1人目の友人……分けるために彼のことはミスターCBRと呼ぶ。ミスターCBRは成人済みなため、酒をもって特殊召喚。2人目……彼はミスターフランカーでいいか。ミスターフランカーが来るまで鶏肉焼いて食って待機。
で、ミスターフランカーは某ステーキチェーン店によく行くので、彼が来るタイミングを見計らってステーキを焼き、着いた瞬間に「イキスギステーキや!!」と食わせることに成功。
で、全員集合……。
†
結論から言おう。鹿肉は最高にうまかった。3年冷凍庫で放置していたとはいえ、とてもよかった。オリーブとニンニクで漬けたのが功を成したか。炭火で焼いたからだろうか。とにかくうまかった。
で、夜になり激寒ななかコンロの炭火で暖を取っていたころ。
それは現われた。
親父の彼女さんだ。親父の彼女さんが、差し入れに……と高いアイスを……持ってきたのであった。
普通に凍え死ぬわ。殺す気か。
あとでラーメン茹でたわちくしょう。
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