看板を建てる

阿部2

第1話

『私が、阿部さんと仲よくなったきっかけは、日光修学旅行です。

 一日目の昼ご飯の時、私は寒いのに冷たいお茶を飲んでいました。すると阿部さんが、

「寒いのに冷たいお茶飲んで、寒くないの」

と話しかけてきました。私が、

「うん、ちょっと寒い」

と答えると、阿部さんは笑っていました。よく見ると阿部さんも冷たいお茶を飲んでいました。私はそのことに気づくと笑ってしまいました。それが、初めて二人でまともにしゃべった時でした。

 私たちは、そのあと、ぼちぼちしゃべっていました。バスに乗ったら、となりのバスの左側に阿部さんが乗っているのが見えました。私は、少し照れながら手をふると、阿部さんも気づき、手をふってくれました。

 ホテルに着いて、お風呂の時間が来たので行きました。私が、シャワーの場所がなくて困っていると、阿部さんは

「ねえ、いっしょに使おうよ」

と言ってくれました。そのあと、いっしょにろ天風呂にも入りました。とても気持ちがよかったです。

 夕食を食べ終わって、また、ベットにねころびました。

 写真をとり終えて、ねる用意をしたら、みんなで“金八先生”を見ていました。

 部屋にはふとんとベットがあったので、私たちはベットのとりあいをしていました。私はなんとか、ベットでねられることになりました。電気を消すと、阿部さんが私のベットに入って来たので、いっしょにねました。私は不思議な気持ちでした。』と書かれた看板が建った。

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