第140話 現場を一番知らないのはオーナー社長

お店には営業日誌というものがある。

毎日、その日の店舗運営での記録を本部に情報として送るものである。

企業によってはメールやパソコンの専用フォーマットがあり、送信した情報を本部の役員や部課長が瞬時に共通して確認できるようになっていたりも。

オンライン化に金をかけられない企業は紙の営業日誌に記入して、FAXで送信する。

お店であったクレーム対応やお客さんからの問い合わせ、業務改善に関係することなど、店長はもちろん、その日に勤務している従業員も書き込めるようになっている。

FAXで本部に送信された営業日誌、一番初めに確認するのが社長でその次が役員、部長、課長、係長・・と上から下へと回覧されてゆく。

現場を知っている叩き上げの社長なら、営業日誌に書かれた内容にある問題点や改善点を把握し、部下へ指示命令できるだろう。

しかし、現場経験の乏しいオーナー社長が確認すると、単なる読み物で終わってしまう。お店としては営業日誌に書いた内容を早く解決して欲しいと望んでいても、当のオーナー社長には意味不明。。。

役員も同族経営でその息子や娘なら、回覧していても同じ状態。

中小企業チェーンなんてお店の数も10店舗そこそこなのに、お店からのSOSすら現場を一番知らないオーナー社長からの瞬時の改善や方策も出てこない。

お店からの営業日誌は本部の一番現場に近い人から確認してほしい。

例えば物流に関してなら、社長や部長よりも、配送センターの仕分け担当者とかの方がすぐ問題点を理解できると思うがね。。

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