第106話 修練の成果
スキル修練室を作ってから彰吾は1週間以上を部屋から近いからと、風呂や寝る時以外のすべてを修練室で過ごしていた。そのため空きスペースではメイド型人形や執事型人形が控えて待機していた。
「ふぅ……よし、ミスは10回に1回にはなったな」
満足そうに額の汗を拭った彰吾の右手には安定して火力を維持する火の水晶球が握られていた。
そして左手にも同じように水晶球が握られていて、中では風が一定の速度で渦巻いていた。このように気が付けば両手で魔力操作を行えるようになっていた
この一週間に渡っての修練の結果、1つの水晶球を使用しての修練では100%成功するようになっていた。2つの水晶球の時も9割方の成功率で、たまに集中力が途切れた時には失敗してしまうが、それ以外では失敗する事はなかった。
「これで魔術系は全部レベル6まで上がったか…」
スキルレベルを確認した彰悟は満足げに小さく頷き水晶球を置いた。
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名前:【黒木場 彰吾】 種族:魔王 職業:魔王
レベル:32
力:A 魔力:S- 防御力:A 知力:SS 器用:SS
俊敏:S 運:S+
スキル 《SP750》
速読LvMax・高速思考Lv9・並列思考Lv8・技術の極みLv4・格闘Lv8
隠蔽Lv4・闇魔法Lv1・鑑定Lv4・契約魔法Lv4・召喚魔法Lv1・人形創造Lv9
指揮Lv6・テレパシーLv3・集団強化Lv4・錬金術Lv6・火魔術Lv3→6・付与魔法Lv1・細工Lv1・彫金Lv1・刻印Lv1・水魔術Lv1→6・風魔術Lv1→6・土魔術Lv1→6
ユニーク
天武Lv5・天魔Lv3・天技Lv5・天智Lv5・怠惰・魔王・傲慢・予知Lv1
称号
全の天才・怠惰なる者・始まりの魔王・傲慢なる者・人類の脅威・亜人の守護者・真名獲得者
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たったの1週間で5つの魔術系スキルが軒並みレベル6へ到達したのだ。
称号やユニークスキルの効果、そこにスキル修練室の補助効果も合わさって実質的に3~4倍の効率でのレベル上げが出来た。もっとも集中して1日の内で約18時間以上を常に修練に充てる、なんていう狂気のような努力をしたからこその成果でもあった。
「次は何を上げるべきか…」
順調に上がっているはずなのに彰吾は真剣な表情で、すぐに次にレベルを上げるべきスキルの選定に入る。
実際の問題として一週間で魔術スキルはレベルが上がっているが、他のスキルには一切手が付けられていないのが現状だ。これでは魔法が複数使えるだけになってしまうと思ってしまっている彰吾は、もっとできる事を増やそうと考えていたのだ。
ちなみに、この世界の生き物は大なり小なり魔法への適性を持っている。
そのため少し切っ掛けがあれば魔術系統のスキルは1つ2つは覚えられるが、それでもレベルは平均的に3~4、少数の宮廷魔術師などと呼ばれる者達で5~6、世界でも有数の強者が8~10と言ったところだった。
この事からも彰吾は世界から見ても強者に数えられるほどの魔術の腕を持つのだが、問題は光と闇を除く基本属性全てを同じレベルで扱えると言う点にあった。
通常の者が1属性を極める事でようやく宮廷魔術師になれるのだ。
では、宮廷魔術師と同等のレベルまですべての属性を鍛え、更に宮廷魔術師が数百人集まっても届かない魔力を持つ者はいったいどうなるのか?と言う事だ。
いまだに自分の戦闘力と人間達の戦闘力を正確に把握していない彰吾は、こうして着々と本当の意味での魔王へと進んでいくのだった。
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