第2話
他人を信用できない私は、当然のことながら他人を頼ることが出来ない。
―と言うより、頼り方を知らないのだ。
普通という言葉が正しいのかは分からないが、普通であれば家族というコミュニティの中で初めて人はそういったやり取りを学ぶのではないだろうか?
勿論、私にも戸籍上には父と母と兄が存在している。
だがしかし、私だけはネグレクトを受けていたのだ。
自分の置かれている環境がおかしいのではないかと疑い始めたのは10歳のころだった。
それまでは母の言う「どこの家もこれが当たり前。」という言葉は絶対だと信じて疑わなかったからだ。
何故そう思うようになったかというと、薄々は感じていたクラスメイトの親兄妹の話と私が余りにもかけ離れたものだったからだ。
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