哀歌
私の好きな歌手は、哀歌しか歌わない。
真っ白で、純粋な歌声は、私の胸をきゅっと刺激する。
その歌は、声は、どうしようもなく、あいつの気配がした。
だから、聞かずにはいられない。
歌手とあいつは別人だってわかっているのに。
幻想だってわかっているのに。
その歌声は、忘れさせてくれない。
今日も、私は哀歌を聞く。
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