第7話 何度目だ

名前を変えて出直している真っ最中である。


たぶんここまで探りには来ないと思うのだが、念には念を入れようと思う。


もうかれこれ同じケースが二度目なので、これは笑ってなんかいられないし、小説家になろうも含めると三度目になってしまうので、これはいよいよ身の振り方を考えた方がいいのではないだろうか。


詳しく書くと差しさわりがあるので書かないのだが、そこは少しでも書かないと記録として残らない。まあ、過去三回のトラブルはすべて女性絡みだと言っておく。さらに情けないことに、交際が成立する前の女性絡みなのである。ここまで書いて「こいつは何を言っているんだ」と思われるかもしれないが、その通り仮契約の時点で舞い上がりのぼせ上って粗相をしてしまったのである。


こういう惚れっぽいオヤジは、これを読んでる諸兄の中にも思い当たる人物はいると思われるが、いるかといえばそうそういないような気もする。かいつまんで言うと非モテ実年オヤジがしでかした恋のトラブルである。情けない。


でもこれ以上書くと心臓をえぐられる状況になるので書かないし書けないが、お前何度目よと自分に言いたい。なんで非モテ人生運十年のお前がモテると思ったか問い詰めたい。


理由を言おう。実は60年に一度の木星のトランジットによるラッキーチャンスの年が今年の5月中旬から5月下旬までで、これで彼女ができない人物は、6代生まれ変わっても彼女ができないというめったにない星めぐりなのである。


結論から言うと、彼女は出来ませんでした。


というわけで今後は6代生まれ変わっても彼女ができないという筋金入りの非モテだと判明したのですべてを諦めようと思う。でも修業は嫌いだから仏門には入らない。

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