3 . ガード崩しの基本と相手の攻めからの抜け方編

 自分がターンを取りつづけることが重要と前回は書きました(業界用語で、起き攻めループして殺せ! となります)。

 今回は自分のターンでの攻め方と、相手ターンからの抜け方について。


 立ち回りでダウンを取った場合に初手で狙うのは、

 ・詐欺飛び(詐欺重ね)

 ・設置

 のどちらかです。


 これらの行動は〈相手の無敵技による反撃〉を潰しつつ、ガードされても自分のターンをすることができます。

 順番に解説します。


 詐欺飛びは、『相手が無敵技を出していた場合にガードできるタイミングでジャンプ攻撃を重ねる』起き攻めです。

 やり方は、相手の起き上がりの瞬間から〈相手の無敵技の発生Fフレーム〉までの間に着地できるようにジャンプし、ジャンプ攻撃を出すだけです。


 するとどうなるか。

 たとえばスト4のケンに詐欺飛びを仕掛けるとします。

 ケンの昇竜の発生は3F。

 なのでタイミングを取り(スト4では通常技を空振ることでタイミングを取っていました)、ケンの起き上がりから3F以内に着地できるようにジャンプし、適当なジャンプ攻撃を出します。

 ケンが起き上がる1F前に攻撃判定が発生したとします。ダウン中のケンは無敵なのでまだ攻撃は当たりません。

 1F後。

 ケンが起き上がります。

 相手がガードを選択していた場合、起き上がると同時にケンはガードします。

 一方、昇竜(無敵技)による暴れを選択していた場合、起き上がったケンは再びすぐに無敵になります。この無敵→無敵の間に隙間は生じません。

 そして、3F後。

 ケンが昇竜を選択していた場合、昇竜の攻撃判定が出ます。しかしケンの起き上がりから昇竜の発生するFにこちらが着地していた場合、ケンの昇竜を地上でガードすることができます。


 これが詐欺飛びになります


 ジャンプ攻撃をで重ね、表裏の崩しを兼ねられるスト4や北斗の拳などでは特によく使われていますね。


 設置は簡単で、〈遅れて攻撃判定の出る必殺技〉を起き上がりに重ねることです。

 ギルティギアの大半のキャラが持っています。

 BBTAGのアシストを使った起き攻めもこちらに近いですね。

 要するに、相手を勝手に殴ってくれるものを設置し、それで攻撃しつつ自分は自由に動ける状態をつくるわけです。

 ガード中に技は出せないので、詐欺飛びと同じく無敵技を無効化できます。

 そして——設置が画面上にあると相手はガードを選びますよね?

 手を出したら食らってしまうので。

 そこで、です。

 相手がガードするのなら、起き上がりにガードしている相手に設置が当たるに崩しをかけ、続いて発動した設置攻撃をガードしている相手にを迫ることが可能になり、詐欺飛びよりも強く相手を揺さぶれます(無敵技を出されると負けるか相打ちなのですが、相手の心理的にそれはとてもしにくいという読み合いです)。

 ——この設置起き攻めをやってくる最も代表的なキャラはギルティギアのミリアです。足払いからタンデムトップを設置し、6K、バッドムーン、アイアンセイバー、小足、裏回りなど何択かもわからない崩し——さらにタンデムが当たる前に崩しをしかけることで、本来隙の大きなバッドムーンなどの後をタンデムがフォローしターンを継続。しかも崩しが当たっていた場合はタンデムが追撃になり、高火力のコンボが入って起き攻めをループすることができます。

 もう一人、最悪の設置使いがBASARAXの毛利です(設置それ自体が)。

 しかも設置が画面上にある間は、物理的に崩しが見にくくなる効果もあります。



 詐欺飛びにしろ設置にしろ、相手に当たったor無敵技をガードしたらコンボに行き、もう一度ダウンさせましょう。

 そして相手にガードされた場合。

 今度はに移行します。

 ※起き攻めに有効な設置技を持ってないキャラで詐欺飛びが難しいゲームor状況なら直接崩しに行きましょう。


 起き攻めの初手を相手にガードされても(詐欺飛びのジャンプ攻撃でも設置でも)、こちらが先に動けます。

 ここでジャンプ攻撃→小攻撃→中攻撃→大攻撃とかやってしまうと、物凄い勢いでが遠のいていきます。

 隙の少ない小攻撃で連携を止め、相手にを迫りましょう。


 とは攻めの(相手からすれば防御の)選択肢のことです。


 主な択はガード崩しになる、

 ・中段

 ・下段

 ・投げ

 それに、

 ・固め直し

 です。


 小攻撃から(※できるならジャンプ攻撃をヒット確認して)これらの択を迫ります。

 投げは相手のガードを崩せますがジャンプや暴れに負けます。

 下段はしゃがみガードされていると何も起こらない代わりに相手のジャンプ(しゃがみガードしながらジャンプはできないため)や多くの暴れ(大抵の下段は発生が早い)を潰せます。

 中段は発生が遅く、立ちガードで防げる代わりに投げより痛いダメージをとれます


 基本、中段か投げをしましょう。

 で、格ゲーの攻略wikiとか見てるとすごい量のコンボ乗ってますよね?

 どこから覚えよう、ってなったら崩しの中段or投げからダウンを取れるコンボを練習してください。

 崩しから起き攻めループ(=自分のダメージ期待値が相手を上回っている状態をキープ)というのが勝つための戦術だからです。

 同じ理由で『運びコン』、も重要です。

 相手にダメージを与えながら長距離を運ぶコンボなんですが、画面端まで相手を追いつめた場合、大抵のキャラはコンボ火力が上がります。

 Dループがつながるようになるソルが一番わかりやすい例です。ウメハラさんの動画で有名なアレですね。

 壁が背後にあるおかげでD→Dという普段は入らない連携をヒットさせられるようになり、火力が激増するわけですが、この壁に追いつめたときもダウンを取っている時と同じように相手に与えるダメージの期待値が上がっているわけです。


 ダウンを取って、起き攻めを通し、壁に運んで残りの体力(順調に行っていればこの時点で残り半分ほど)を削り切るのがどんなゲームでも大体理想の勝ちパターンです。

 そのためには(=起き攻めを通すには)、自分のターンでとにかく相手を崩すことです。


 それでも中段を振りたくないなって時ありますよね?

 嫌な予感がする、みたいな。

 で、投げに行くにはちょっと距離が遠い。

 そういうときはを狙いましょう。


 固め直しは有利Fのある攻撃(=ガードされたときにこちらが先に動ける攻撃)で連携を止め、小攻撃など発生の早い技を当てなおすことです。

 崩しを敢えてせず、同じ状況をくりかえす感じの択ですね。

 これは何で必要かというと、崩しのメインである中段は集中すればガードできてしまうからです。

 だけど中段見るために集中してる時っていうのは、必ずが通ります。

 固め直しって余程の狂技でなければ連携に隙間が空くんですけど、ガードしようと集中してると連携の切れ目がわからないんですよ。

 待ってると終わらないよ?

 って、相手の意識を削ぐわけです。

 固め直しが通ればは続きますから。

 そして、運びコンで相手を壁に運ぶ大きなメリットの一つは、低ダを固め直しにつかえるようになることです(ジャンプキャンセル可能な攻撃から低ダし、空中攻撃から相手を固め直すわけです)。


 相手が何をしようとしてるかなっていうのを考えながらを選んでいけるようになれば、崩しを通していけるようになります。

 ※最初は雑でも投げか中段を撃つっていうのと、大攻撃につなげない(=ターンを捨てない)ことが重要



 で、じゃあガード中の相手は何をしてくる、攻められてるときに何ができるかっていうのが防御編です。

 相手のターンからの抜け方ですね。



 これは大きく三つあって、

 ・中段(に多い隙の大きな攻撃)をガードする

 ・隙間に何か(ジャンプで逃げor無敵技or発生の早い小攻撃で暴れ)する

 ・システム技をつかって抜ける

 です。


 中段をガードするというのは、崩しにつかわれる技というのはフォローが効かずそこで連携が途切れることが多く、大抵はガードした側が有利Fなので、そこで暴れるということです。

 有利F=自分が先に動けるのであればターンは切り替わっています。見逃さずこちらが反撃し、択をかけましょう。


 隙間(固め直しのダッシュ小足など)に何かする場合、ハイジャンプ→空中ダッシュで中央に戻るのが鉄板です。

 暴れもいいですが、隙間はあっても相手の方が有利Fという場合もあるので、それだと潰されてしまいます(ハイジャンプの方が潰しにくい)。

 またギルティギアのフォルトレスディフェンスのような、相手と距離を離せるシステムがあるゲームはそれをつかってことができます。

 特に、距離が離れて(離して)技がスカった(スカらせた)場合は膨大な隙が生じるので、ダッシュしてそこに技を差し込みましょう。


 システム技に関しては主にガードキャンセルですね。

 ダメージはないですがガードモーションの硬直を無視して繰り出せる攻撃で、相手を吹き飛ばすことができます。

 ゲージがあったら積極的につかっていきましょう。

 他にブロッキングやアドバンシングガードなどゲームによっていろいろ強力なのがあるんですが、あるシステムは一応全部使ってみるのがいいです。

 とりあえずやって、相手に咎められたらやめる位の感じでいいかと。



 自分が取ったターンで相手をきちんと崩すということができれば(そして相手のターンで適切な行動を選択し脱出することができれば)、ダメージ期待値の高い状態をループさせることができます。

 ダウンを取ったら自分が受けるダメージを減らして、相手に与えるダメージを増やすことができる。

 じゃあどうやってダウンを取ったらいいんだって話が次回、立ち回り編になります!!

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