第47話 ご奉仕

 




「うっ! トワ……そ、それヤバイ! 」


 俺は両乳で元気棒を挟みながらくわえているトワに、腰を浮かせて反応した。


「んっ、んっ、んっ」


「舌……すごい」


「も、もう駄目だ! くぅぅっ! 」


 トワの大きく柔らかい乳と、30cmくらいまで伸びる舌により繰り出される技に、俺は5分と保たず放出することになった。


「んぐっ……んっ……」


「早かった……トワ優秀」


「……ご主人様は口ほどにもありやせんね」


「ぐっ……」


 俺はベッドの上で全裸でうつ伏せに寝転がって見ていたカレンと、全てを飲み干した後に鼻で笑うトワに何も言い返すことができなかった。





 アガルタの世界から地上に戻ってから3週間ほどが経過したが、俺たちは未だここ岩手県の盛岡でのんびりと過ごしていた。


 宿は小長谷に帰還の連絡をした翌日。俺たちが盛岡観光から帰ってきたら、いつの間にか公安により貸し切られたのでそのまま滞在することにしたんだ。


 移動する時は必ずあのタクシーの運転手さんを呼んでいる。いつもすぐ来てくれるので、ほかのお客さんとか拾わなくて大丈夫なのか聞いたら、会社の方から俺の専属として待機しているようにと言われているらしかった。


 そのうえ特別手当てまで出るらしく、気にしないでくださいと言ってたよ。


 俺は会社の方に公安から連絡がいったのかなとか思ったけど、運転手さんが儲かるならいいかと深くは考えなかった。


 盛岡観光では、わんこそばにチャレンジしたんだけど、案の定カレンは385杯目でダウンしたておぶって帰ることになった。俺は130杯目で早々にやめておいた。カレンみたいに食いしん坊じゃないからな。


 トワも生体オートマタなので食べることはできる。けど、身体を動かすのは体内のエーテルを使って動かしているため、食事は細胞と脳のために摂取する程度でいいらしくそれほど入るようには作られていないそうだ。


 ちはみにトワには魂がない。なのでエーテルは、肺の代わりにあるエーテルタンクに貯まるようになっているらしい。そのほか骨の中にもいくらか貯められるらしく、エーテルセンサーで計測してみたら3000Eはあった。地上人の3倍ってとこだな。まあダグルをたおしても保有量は増えないんだけどな。


 トワはメイドとして連れてきたので別にそれでもいいんだけど、俺たちといる以上は危険な目にあうこともあると思う。だからそのうち強化しようと思う。とりあえずフィロテスくらいのエーテル保有量に、簡単にできる方法があるしな。


 そのフィロテスだけど、俺たちが地上に帰ってきた翌日にエーテル通信を送ってきたよ。んで、俺たちがいなくなったあとのことを説明してくれた。まあ満足のいく内容だったかな。


 姫さんは無期限の謹慎で城から出ることを禁じられたそうだ。親衛隊は貴族の地位を失ったうえに、月で一般兵として戦うらしい。ブランメルたち3人はあの姿のまま、治療は受けれないことも決まったそうだ。


 月には大量のエーテルタンクが設置されていて、地球に向かうダグルを誘引している。それにより常にダグルの襲撃を受けているらしく、一般兵の出撃回数はかなり多いそうだ。アガルタ最強とか呼ばれていた部隊だ。奴らがいれば、ほかの一般兵の死亡率も下がるだろう。うん、良いことをしたな俺。


 中鬼のハーフとなった3人は、今後自害することなく生き残り反省しているようなら元に戻してやるつもりだ。まあそれが数ヶ月か数年先かはわからないけどな。自然と奴らが頑張ってると噂が聞こえてきた時かな。


 ああ、それと俺たちをいきなり砲撃してきた子爵だけど、やはり王女のいる部隊から客人ではなくダグルに襲われてると救援要請を受けたらしい。それで現場に着いてみたら親衛隊が全滅していて、姫さんが目の前で墜とされたことで攻撃してきたそうだ。


 まあそれでも普通の人間なら消し炭になってるような攻撃だったからな。普通は警告して降伏を迫るもんだろ? だから俺はそっちの事情なんて知ったことかと言ったら、後日男爵に降爵されたうえに、領地を半分以上没収されるという報告が来た。


 そして元凶の救援要請を出した、伯爵家の後継ぎらしい親衛隊の男の実家は取り潰しになったらしい。馬鹿息子のせいで散々だよな。


 俺たちは二度とあの国に行くことはないから別にどうでもいいけど、一連の処罰で敵意がないのは理解した。王自ら貴族全員に俺に手を出すことを禁じたらしいしな。そこまでされたなら、こっちも矛をおさめるとフィロテスに伝えたよ。そしたらフィロテスは本当に申し訳ありませんでしたって言って泣き出しちゃってさ、俺も隣で話を聞いてたカレンも、ビックリして二人でフィロテスは悪くないってなだめたよ。


 それでなんとか泣きやんだフィロテスが、エルサリオンでの事後処理と引き継ぎが終わり次第こっちに来るって言うんだ。俺の側にずっといたいんだってさ。それを聞いて俺がカレンをチラリとみたら、仕方ないという顔で頷いてくれた。これはオッケーってことだと理解した俺は飛び跳ねて喜んだよ。


 通信を切ったあとにカレンにどういう風の吹き回しだと聞いてみたんだ。今までこんなことは無かったしな。カレンが言うには、たいして強くないのに姫さんの親衛隊とのいざこざがあった時に、俺を守ろうとその身を盾にしたのが気に入ったらしい。平民が王女相手にあそこまでできるなら、俺を裏切らないだろうと。フィロテスが俺のことを本気で好きならば、あとはカレンが鍛えて使い物になるようにすると言ってた。


 これで俺はカレンに邪魔をされることなく、フィロテスを全力で口説くことができることになったわけだ。そう、夢にまで見たハーレムを俺は作る権利を手にしたんだ。


 それから毎日フィロテスとエーテル通信で話して関係を深めていった。そんな中、平沢と小長谷が盛岡に来たりして一緒に飲みに行ったりもした。その時に小長谷のとこのエーテルコンバット中隊。通称EC中隊は、着々とその人数を増やしていると小長谷が言ってた。


 そしてダンゴムシ型のインセクトイドの甲殻で、新型のパワードスーツを作っているとも言ってたよ。その製作は平沢が出向することになった、親会社の六菱重化学工業でやるらしい。けどエーテルを扱える者しか加工ができないから、小長谷の部隊から人を送っているそうだ。


 平沢は三流大卒の自分がエリートばかりの親会社に出向になったあげくに、社長や役員からVIP扱いされてやり難くてしょうがないとずっと愚痴ってた。年収も5倍になってモテるようになったみたいだけど、仕事という仕事はないみたいで会社にいづらいみたいだ。


 平沢は俺との繋がりで出向させられたのをよくわかってるみたいだった。俺はいつも馬鹿みたいに明るい友人が落ち込んでいるのを見ていられなくなって、小長谷に平沢がエーテルを使えるようにしてやってくれと言ったよ。俺はやらない。平沢の身体なんて知りたくもない。


 小長谷はいきなり俺に言われて戸惑っていたけど、小長谷はかなりエーテルの扱いがうまくなってるから大丈夫だと言って俺が横で細かく指示してやらせた。1時間くらい掛かったけど、平沢はなんとかエーテルを感じれるようになったんだ。そして俺はそれを毎日練習するように言って、うまく扱えるようになったらお前は会社で唯一の人材になれると伝えた。


 そしたら平沢は喜んじゃってさ、魔法! 俺が魔法を使えるようになるのかって。俺は目を輝かせる平沢に、インセクトイドの素材の加工ができるようになるだけだと突き離したよ。平沢が魔法なんか使えるようになったら、ロクな未来がないだろうからな。また拉致られるだけだろ。今度は人質じゃなくて検体としてな。


 平沢は一瞬残念そうにしてたけど、インセクトイドの素材を扱えるようになるのはデカイということに気付いたらしく、再び嬉しそうな顔をしていた。インセクトイドの甲殻の加工ができるのは、世界で小長谷の部隊だけだからな。民間人で唯一の人材になることの重大さに気づいたんだろう。


 結局その日は上機嫌になった平沢と朝まで飲んだ。世話の焼ける友人だよまったく。



 そうして昼は観光をして夜はフィロテスとエーテル通信をし、ベッドではカレンと愛し合いトワのご奉仕を受ける毎日を送っていた。


 そう。俺はトワからえっちなご奉仕を毎日受けているんだ。


 あの日、地上に帰還した初日の夜にカレンと俺のえっちを見ていたトワに、ご奉仕とかできる? と聞いたんことがきっかけだった。


 俺の問いにトワは、そういう機能がございやすのでご奉仕しやすと言って脱ぎ出してさ。


 さすがに俺は最後までするのは気持ち的に抵抗があったので、おっぱいだけ出して口で頼むよと言ったところあっという間にトワの口撃に撃沈した。


 まさかあれほどの物とは思っていなかった。あれほどの舌を持っているとは予想だにしていなかった。


 俺は口でこれならあっちはもっととも考えたが、それはさすがにトワを物として扱っているようで嫌だった。やっぱりお互い好きあっていないと虚しいだけだし。


 初日に2分ほどで撃沈して、トワに鼻で笑われた俺はそれから毎日ずっと挑んだ。しかし何回抜かれても3分ほどしか時間を延ばすことができず、毎回敗北感を味わされていた。


 そう、あれから3週間が経とうとしているというのに、俺は未だにトワの舌技の前に抵抗する術を持たないままだった。


「トワすごい……これからも毎日5回お願い」


「承知しましたカレン様。たった30分です。余裕でやす」


「うぐっ……」


「ワタルはゆっくり私と3回愛し合う……そのあとトワに5回吸い取られる……変な女に引っ掛からなくなる……カンペキ」


「お、俺は牛じゃねえぞ! そんな搾乳するかのように気安く言うなよな! 」


「搾乳より簡単でやす」


「ぐはっ! も、もう一回だ! 次はもっと耐えられる! いや、反撃してやる! 」


「フッ……またでやすか? 何度も申し上げてやすが、私はご奉仕専用でやす。感度は鈍めに設定されておりやすので無駄でやすよ。ああ、演技であれば多数のバリエーションがインプットされてやすが……必要であればお見せしやすが? 」


「必要ねーよ! 今日こそ俺のテクを思い知らせてやる! さあ! 上に乗って尻をこっちに向けろ! 昇天させてやる! 」


 俺は再び仰向けに寝転がり、トワに上に乗るように言った。


「笑天でやすか……耐えられるか自信がありやせんね」


「言ってろ! 数分後にこんなはずじゃなかったと言ってるのはトワだ! 」


 俺はヤレヤレといった顔でメイド服のスカートの中に手を入れ、ショーツを脱ぎ捨てるトワに指を差しそう宣言した。


 そしてトワが俺の顔を跨ぎ、俺の元気棒を手に持ったところで俺たちの戦いはスタートした。



 そして6分後……



「こ、こんなはずじゃ……クソッ! 」


 ちきしょう……今日もトワに声一つ上げさせることができなかった。


「フッ……1分粘りやしたか。少しは頑張りやしたね。ご主人様の責めは……まあ、なかなかでやしたよ」


「くっ……」


 俺はトワがその大きな両乳を押し上げニヤリと笑い、上から目線で放つ言葉に先ほどまであった根拠のない自信が音を立てて崩れていくのを感じていた。


「ワタル……私で自信取り戻す……」


 全身全霊を掛けた戦いに負け、完全に自信を失った俺にカレンは隣で仰向けになって両腕を広げそう言った。


「うん……」


 俺は力なくそう答えカレンに覆い被さった。そしてその乳に顔を埋め、悔し涙を流しながら乳を吸うのだった。



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