第7話 誘惑の保健室

 今は昼食時間なので保健室には誰もいない空き室だった。


 僕は真新しい白いシーツのベッドに腰を下ろした。

 どうやら今日は誰もこのベッドを使ってないようだ。

 思ったよりも硬い。あまり上等なベッドとは言えない。


「痛ッてて……」

 ヤケに背中がいたんだ。

 屋上の床に叩きつけられたのだ。多少、痛くても仕方ない。


「じゃァ~、ポー❗ ケガの具合を診るから早く服を脱いでェ…… フフ……👄✨💕」

 亜蘭は、たのしげに僕のボタンを外そうとした。


「あのなァ~、お前はエロ看護師か❗❗」


「何よ。弱虫チキンねぇ…… そんなンだから、いつまで経っても童貞チェリーボーイなのよ❗❗」


童貞チェリーかどうかは…… 関係ないだろォ~❗❗

 とにかくお前の所為せいで、ケガしたンだから……」


「解かったわよ……😌✨💕💕 

 身体で支払えッて言うのねェ……👄✨💕」

 亜蘭は僕をベッドへ押し倒した。


「わァ~ーー😲💦💦💦 よ、止せェ……❗❗

 な、何を考えてンだァ~ーー……」


「フフ……、騒がないの……👄✨💕 

 ほら、ポー! キスした事ないンでしょ」

 甘い吐息が僕の頬を撫でた。


「バッ、バカ言うな…… こ、これでもキスくらい有るよ」

 もちろんウソだ。彼女いない歴、イコール年齢だ。言うまでもなく童貞チェリーボーイで、キスの経験もない。


「バレバレよォ~❗❗ ウソが」

 亜蘭は微笑みを浮かべた。

 

「な、何でだよ……」



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