【特別コラム②】精術武具とは?

【②精術武具とは?】

■復活した精術技術体系により生み出されたもので、所有者が適正に精術を執行することにより、武具内に仕込まれた精術発動機構を通じて、精術を執行することを可能とした物。


■様々な形態・機能性を持った物が開発されている。


■その内部にはミスリル素材を使用した精術発動機構が組み込まれている。これを使用者が思念を通じて精術の発動パターンを指定し、聖句詠唱をトリガーとして作動させるプロセスとなっている。


■その精術発動機構の特性により風火水地を4精霊属性を基本とした固有傾向があり、使用の際には適性が要求される。


■発動には使用者との適正がある他、使用者自身が精術の理論を正しく理解し、その思念と言霊を一致させる必要があるため誰にでも扱えるわけではない。当然、譲渡や継承には所定の手続きや所有者間での同意が必須である。しかし、その資産的価値を目当てに投機対象になっているケースも珍しくないと言う。そのため盗難や詐取が跡を絶たないと言われている。


■なお優れた精術武具は『銘入り』と言って名前が冠されている。銘入りの精術武具を持つことは正規軍人や職業傭兵では一つのステータスである。


■その精術能力の駆動の際には、使用者の〝体力〟〝生命力〟を代償として消耗する。そのため優れた精術武具使用者は基礎体力はしっかりした者が多く、普段から基礎トレーニングを欠かさない。肉体派のカークは当然として、ルストが普段から定期的なトレーニングを欠かさず行なっているのはこうした理由もある。


■逆に、ワルアイユ領のアルセラ嬢のように、基礎訓練が全く身についていない者の場合、急激な体力の消耗により気絶したり、最悪瀕死になる場合もある。実は作中でアルセラ嬢が三重円環の銀螢を見よう見まねで使ったのは非常に危険な行為であり、死んでもおかしくない状況だった。一気に疲れた程度で治ったのは僥倖というほかはない。


注記:作中登場している銘入りの精術武具〔第1部時点〕


・〔地精系 無銘 ルストの戦杖〕

・〔雷精系 ―雷神の聖拳―〕

・〔風精系 ―アキレスの羽―〕

・〔風精火精系 ―ベンヌの双角―〕

・〔歌精系 ―天使の骨―〕

・〔地精系 ―ガイアの御柱―〕

・〔光精系 ―三重円環の銀螢―〕

・〔火精系 ―イフリートの牙―〕

・〔地精系 ―ギガスの櫛―〕

・〔氷精系 ―ウェンディゴの戦槍―〕

・〔炎精系 ―カインとアベルの相克―〕

・〔雷精系 ―インドラの牙―〕

・〔火精系 ―アグニの神太刀―〕

・〔火精系 無銘〕


上記、精術武具についてはそれぞれ解説


※水精系が少ない理由


 水精系はその特性から、主に回復用途や逆に〝毒性〟の行使に用いられることが多い属性だったりする。あるいは具体的に水流の制御や液体生成なども範疇に入る。

 こうした特性の傾向から、戦闘行為には向かなかったり、戦闘のバックアップなどで活躍することが多いため、戦闘の最前線では見ることは少ないと言える。

 とはいえ全く用いられないわけではなく『水弾発射』『水圧による切断』といった特性を行使し優れた戦闘能力を発揮する水精系精術武具も存在していると言われている。

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