羽後総合女子高校生徒会執行部、三吉霊神よりメタルクベーラを授かる

「あれ?おらがださっきまで浜辺さ?」

「危ないところであった…」

「誰だやんがお前は!?」

異空間へ転移された愛水、真雫、秀織、栞埜、羽純の5人の前に現れたのは、刀を持ち侍烏帽子に直垂姿の三吉霊神だった。

三吉霊神みよしのおおかみ…羽後の国魂なり!」

「三吉さん!?」

「あの勝負の神様!?」

「そうだ…奥羽の地では悪路王をはじめ悪鬼羅刹が長き封印から目覚め、奥羽各国を狙い始めた。それも悪が支配する魔の国にする為にな」

何どなんだって!?」

「ついにこの羽後の地まで悪鬼羅刹どもがやってきた。そこで我は坂上田村麻呂が遺せし対悪鬼羅刹兵器「メタルクベーラ」を起動することにした」

「メタルクベーラ!?」

「あれ!」

栞埜が後ろを向くと、


ウイングブースターが連結されたE6系新幹線


ミサイルランチャーブースターが連結されたE751系


潜水ブースターが搭載されたE653系1000番台U104編成


の三機が浮かんでいた。


「このメタルクベーラの起動にはメタルクベーラと共に闘う「巫女」が必要なのだが、それを選んでいる余裕は無い…」

「ちょ…おえがださ巫女さなれ、ちゅうだか!?」

ほんじねぇバカなごど言うな!」

秀織と真雫が三吉霊神に抗議すると、愛水が前に出てきて三吉霊神に願い出た。

わだしやるすやります!この秋田を守るこどが出来んだば、おえがださ力をけでけねあすかくれませんか!?」

「おい愛水!」

「流石だ… 麁族にぎぞくの末裔よ…」

「え?麁族?」

ーカッ

ーバリバリバリ

三吉霊神が手を翳すと電流のような光線が5人を包む。

「うわぁぁ!」

「あれ?」

「これは?」

5人の手には「不空羂索呪経」が手に持たれてあった。

「不空羂索呪経!?」

「破邪顕生の力が宿るその経典が全てを教えてくれる」

「お経が!?」

「さぁ破邪顕生の巫女達よ、悪鬼羅刹どもに挑むのだ!」

「ありがどす!三吉さん!」

三吉霊神に礼を言った愛水を含む5人は異空間から消えていった。

送り出した三吉霊神は上を見上げて呟いた。

「これで良いのだな?田村麻呂よ…」

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