超訳田村草子・新世紀陸奥話記〜東北防衛ロボットと巫女達の伝説〜

秋田守護乙女コマチオン

羽後総合女子生徒会の華

秋田県男鹿市

県内の公立女子校を統廃合して生まれた秋田唯一の女子校「秋田県立羽後総合女子高等学校」がある街。

“お嬢様学校”の伝統を引き継いだこの学校を率いるのは…

「あれぁど（あの方々）は…！」

「羽後総合女子高校生徒会会長、相場（あいば）愛水（えみ）様だなや〜！」

2年生の相場愛水(17)、スポーツも学問にも秀でており、成績は常に上位で全校生徒と教職員と地域の大人達の人望も厚い。

「今日こそ告白すっど〜」

「しょわしね（うるさい）！ワレが先だじゃ！」

今日も愛水行くところに年代問わず男性陣が愛水のメッセージを伝えようと待ち構えている。

そこへ、

「こんのばかけ（馬鹿野郎）！おめだずが愛水さ釣り合う訳ねかべじゃ！」

とサッカーボールを男性陣のスマートフォンめがけて蹴り出したのは、愛水の幼なじみの、日景（ひかげ）真雫（まな）(17)高2だった。

「なんて事すんだ、このおどこおなご！」

「あべ（行こう）、愛水！」

真雫が愛水を引き連れてその場を離れた。

「やぁ、今日もおどこどもさ待ち伏せされただか？」

「んだ、毎回こえぇ（疲れる）なや」

愛水と真雫に声をかけてきたのは羽後総合女子の王子様と称される館岡（たておか）秀織（ひおり）(16)高2だった。

3人は羽後総合女子高校校舎に入ると、生徒会室へ直行した。

生徒会長:相場愛水

副生徒会長:安保（あんぼ）栞埜（しおの）16歳、2年

書記長:日景真雫

会計:石郷岡（いしごうおか）羽純（はすみ）15歳、1年

庶務:館岡秀織

この5名で構成される「羽後総合女子高等学校生徒会執行部」は秋田県中から集まった秋田美人達の憧れの存在である。