発足!宮城県防衛部

「なんだれこれは…体かららずもねぇパワーが…」

「祈音ちゃん聞こえる!?」

「早坂先輩聞こえてますか!?」

祈音の脳内に舞が直接語りかけてきた。

「舞に睦弥か?聞けてるで!」

「ミヤギレイバーと変形合体したミヤギバトルシップは、司令室もこの中、つまり融合している早坂先輩の体内にあります!」

「オラだも力にはなるけんどもあんましむりすんなで!」

「わかってる!だから帝鮫あいつを一発で仕留めたい!」

「ええっと必殺技は…あったで!」

「よし!それを発動させます!準備はいいですね?早坂先輩!?」

「おうっ!いつでもきてけろ!!」

オペレーターとなった漫画研究部の小野寺一夢が見つけた必殺技のデータを祈音は発動させた!

「ミヤギドライバー射出!」

「ミヤギドライバー!!」

ミヤギフォートレスから大型杭打機(三点式パイルドライバ)型のサポートマシン「ミヤギドライバー」が射出された。

「レイバーコネクト!」

スーパーミヤギレイバーは右腕パーツを一旦パージすると、ミヤギドライバーと合体レイバー・コネクトした。

「ホールドネットミサイル!」

胸の位置に来たミヤギバトルシップのミサイルが帝鮫直撃すると、帝鮫は網にかかって身動きが取れなくなっていた。

「今です!早坂先輩!」

「ミヤギバンカー・フィニッシュ!」

スーパーミヤギレイバーはミヤギバンカーを帝鮫の口の奥に突っ込み、パイルバンカーの要領で帝鮫の心臓を貫いた。

心臓を貫れた帝鮫は爆散した。

-「やったぁあああ!」

スーパーミヤギレイバー内の司令室にいた全員は勝利の歓喜に抱き合った。

ただ睦弥を除いて。

「みなさん、安心するのはまだ早いです!鬼魂魄を完全に消滅させるために、この場で金華山に伝わる浄化の秘法を私が執り行います!早坂先輩、みなさんはそのまま」

そういうと睦弥はスーパーミヤギレイバーの緊急脱出ハッチから出てきてスーパーミヤギレイバーの左腕に乗り、爆散した海に向かって印形を構えた。

「十一面観音の名に於いて、この鬼の魂を永久に沈め給え!オン阿謨伽アボキャ尾盧左曩ベイロシャノウ摩訶母捺囉マカボダラ麼抳マニ鉢納麼ハンドマ入縛攞ジンバラ鉢囉韈哆耶バリタヤウン光明真言浄化秘法!!」

すると爆散した後に広がったどす黒い鬼魂魄の欠片は一つ残らず浄化されていった。

石巻湾に綺麗な青い海が戻ったのだ!



帝鮫との戦いのあと、祈音の融合合身は解け、スーパーミヤギレイバーはミヤギフォートレスに戻って日高見神社の地下に戻り、司令室も何事もなかったかのように日高見神社の社務所に戻っていた。

「さて、化け物のせいで中断してしまいましたけど会議を再開しますよ!新たな部活名は…」

「そんなのもう決まったで!」

「え?」

「なぁおめさんたづ!」

「んだぁ?」

申し合わせたかのように全員アイコンタクトとグッドマークを示す。

「んで新しい部活名だけんどよ…」

祈音が部活名申請書に記名する。それには…

「宮城防衛部!これにします!」

「宮城防衛部ぅ!?」

「部長はオラ、早坂祈音、副部長は猪股睦弥、合流してきた部員たちは適材適所で動いてもらうという…」

「もしかして顧問はやっぱり?」

「そりゃ実情を知っている庄子先生しかいねぇべじゃ〜」

「ああ〜」

「オラだは坂上田村麻呂から宮城県を守るためにミヤギレイバーを与えられたのっしゃ!部活動でも宮城県を守っていかねばならねのっしゃ!んだがら…!」

「わかりましたわ。“宮城防衛部”設立承認します。元々言い出しっぺは私でしたもんね」

「やったー!!」

咲春生徒会長との口論の末、部活申請書に生徒会の印をもらう事ができた。


ここに、宮城県を守る部活動、宮城県立日高見高校宮城防衛部が誕生したのであった。

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