23話:草次を追え PART1
満場一致。探偵団を結成した当日から、3人は草次を尾行していくことに。
ついに迎える放課後。コンビニ前でのたむろにも緊迫ムードが漂ってしまう。
嘘を付けない性格だからか、はたまたアホだからか。普段なら炭酸飲料とスナック菓子の組み合わせが多い琥珀も、今日に限ってアンパンと牛乳という往年の張り込みセット。
「琥珀、今日はコーラじゃないんだな」
「へあっ!?」
草次に気付かれてしまえば、ウルトラマンでも飛んできたんかというくらい琥珀が素っ頓狂な声を上げる。
アホなのだろう。
「せ、せやねん! 今日はコーラじゃなくて牛乳やねん! これ以上、胸デカくなってどないすんねんって? って、やかましいわ! セクハラで訴えたろか!」
「……お前、そんな雑なノリツッコミする奴だっけ?」
笑いにはシビアな琥珀だが、今は渇いた笑いしかできず。
夏彦や未仔もサポートに回ってやりたいのだが、自分のことで精一杯。
余計な演技をして、今後の尾行に
「お前らって、そんなよそよそしかったっけ?」
「「えっ!」」
まさかのフリに、夏彦と未仔もアタフタ。
「ななな何言ってんだよ草次! 俺と未仔ちゃんがよそよそしいわけないだろ! 皆の前だからイチャイチャを我慢してただけだから! 俺の世界の中心は未仔ちゃんだから!」
「そ、そうなんですっ! 私もナツ君となら一日中くっつきたいくらいです! 健やかなるときも病めるときも愛することを誓っているんです! ナツ君大好きっ!」
一刻も早く証明せねばと、夏彦と未仔は互いに互いをガッシリ抱きしめ合って激烈ラブアピール。
「確かに普段通りっぽいけど、それはそれでどうなんだろうな……」
名誉なのか不名誉なのか分からない言葉を草次は呟きつつ、一同に負けじと張り付いた笑顔に。
何かしらの違和感は感じているようだが、厄介ごとに首を突っ込むのはゴメンなのだろう。
草次は時間を確認すると立ち上がり、
「じゃあ、俺行くわ」
「あのっ!」
未仔が草次を呼び止める。
「奏先輩と一緒に帰ったりはしないんですか……?」
「奏? ああ、今日は委員会があるらしいから、先に帰っておいてくれって」
「
「? ああ――、」
「
「お、おう……」
見かけによらず大胆な性格の未仔である。
さすがの草次も、未仔のガン見攻撃に戸惑いを隠せない。
とはいえ、さすがはクールな男。
「Wデートの件は悪かったよ」
「! い、いえいえ! 決して怒っているわけでは……」
「埋め合わせは必ずするからさ」
軽く頭を下げる草次は、未仔から夏彦へと視線を合わせる。
「夏彦がしっかり」
「俺かよっ!」
「ハハッ!」
夏彦の予想通りすぎるツッコミに、草次は白い歯を見せて目を細める。
実にスマートな切り返し。草次は手をヒラヒラ振りつつ、駅目指して歩いていく。
小さくなる背中を見ながら、「あの笑顔に、どれだけの女子が落とされていったのだろう」と夏彦は想像してしまう。
「あ~緊張したぁ……。ここまで振り回されたのは久々やで……!」
「俺たちの場合、一方的に空回りしてただけじゃね……?」と琥珀に言いたいところだが、強めのツッコミがくる可能性大なので、夏彦はお口チャック。
そもそも、ここでのんびりしている場合ではない。
草次尾行のミッションが始まったのだから。
琥珀は残りのアンパンを一気に頬張り、牛乳で流し込むと勢いよく立ち上がる。
切れ長で大きな瞳はもはやスナイパー。
というより
「草次め……。もし、浮気しとったら……、」
「う、浮気しとったら?」
「握り潰す」
「ひっ……!」
親の仇と言わんばかり。琥珀が食べ終えたアンパンの袋をグシャグシャグシャ! と力いっぱい丸め込む。
夏彦が咄嗟に股間を押さえこんでしまうのは、
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【雑談】
PS5の発売時期やら価格やらが発表されたみたいですね。
その話もめでたい話ではあるのですが、僕的にはSwitchでスーファミの『ドンキーコング2』が配信されるニュースのほうが衝撃的でした(笑)
3DSも生産が終了するとか。
高校時代はめっちゃお世話になっていたから寂しいの何の。
授業中にマリカとボンバーマンで白熱してたのが懐かしいです。
休み時間の対戦は、純粋にゲームスキルが高い奴が強いんですが、授業中の対戦は、肝の据わってる奴が強いんですよね(笑)
ボンバーマンの死因ナンバー1は、自爆。
ありがとう、3DS
おっぱいフレンズは、フォロー&ブックマーク&評価よろしくどーぞ。
Twitterもやってますʅ(◔౪◔ ) ʃ
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