閑話:電車で揺られつつ、乙女は想う ~未仔視点~

 電車に揺られつつ、次のデート先、すなわち私の家に向かう道中。

 今日あった思い出の数々を思い返せば、自然と頬が緩んでしまう。うっかり鼻歌さえ歌いたくなってしまう。


 待ち合わせ場所に30分も早くナツ君がやって来てくれたときは嬉しかったな。ナツ君の驚いた反応も可愛くて、それだけでも早く来て良かったって思えちゃった。


 服の選び合いっこもすっごく楽しかった。ナツ君、本当に服には無頓着みたい。お店に入ってからは、ずっと私の隣にくっついてきてたから。甘えん坊の子供みたいで、やっぱり可愛かった。


 お好み焼き屋さんでは可哀想なことしちゃったな。私がお好み焼きじゃなくてヤキモチを焼いたら、心の底から焦っちゃってたもん。勿論、「俺が好きなのは未仔ちゃんただ1人です」って言葉は、目覚まし時計のメッセージにしたいくらい嬉しかった。


 そして、屋上庭園での出来事。


 ナツ君からのキス。


 今でもあのシーンの1コマ1コマが、鮮明に心の中に刻み込まれている。生涯忘れることのない素敵な思い出。

 あのときの夏君、カッコ良かったな。緊張はしてたみたいだけど、決心したときの力強い目や表情にはドキドキが止まらなかったもん。

 唇と唇が触れ合ったときは、涙が出そうになった。ナツ君の想いが私へと一気に流れてきたみたいで、「ずっと時間が止まってくれたらいいのにな」って思うくらい心地よかった。 

 私の想いも、ナツ君に伝わってくれてたら幸せだな。


 ナツ君が私の代わりに水浸しになっちゃったのは、本当にごめんなさい……。

 反省しないといけない。けれど、ナツ君が咄嗟に抱きしめてくれたことや、守ってくれたときは、またドキドキがぶり返してしまった。


 嬉しかったり、楽しかったり、ドキドキしたり。

 本当に幸せな一日です。


「♪」

「? 嬉しそうだね、未仔ちゃん」


 うっかり鼻歌を歌っちゃってたみたい。隣に座るナツ君にバレちゃった。

 とはいえ、バレてもへっちゃらだ。

 だって、大好きな人にこの気持ちを伝えられるのだから。


「うんっ。デート楽しいから♪」


 目一杯の想いを伝えた後は甘えずにはいられない。隣に座るナツ君の肩に傾いてしまう。

 私が傾けばナツ君も私へと傾いてくれる。互いを互いに支え合い、一層に笑顔がこぼれてしまう。


 ナツ君、今からのお家デートも一緒に楽しもうね?






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めっちゃ久しぶりに2話連続投稿。

甘かろう甘かろう(⑅∫°ਊ°)∫



普段は、三人称視点とか主人公視点で語られてるのに、時々ヒロイン視点で語られるパターンの奴、僕は大好物です。

だから、今話もブドウ糖代わりにシロップ点滴しながら書いてました。

甘かろう甘かろう……(´༎ຶ۝༎ຶ)



【雑談】

ちょいちょい感想で「ノクターン版書いて」とか「ついにノクターン突入?」などといったコメントを頂戴します。

初めは、「ノクターンってなんぞや?」とクエスチョンマーク状態でした。

けれど、もう僕もアラサーなのでちゃんとググります。

調査結果、『ノクターン=R指定』と理解。

分からないことは調べる。これって当たり前なことだけど、地味~にないがしろにしがちですよね。


中学生になったばかりの頃を思い出します。

読書タイムという習慣が、皆さんの学校にもあったと思います。

当時の僕は、東野圭吾先生の『放課後』という作品を読んでいました。

すごくリアルな描写で、クソガキだった僕でもドップリ世界に入り込めるくらい面白く、無我夢中で読み進めていました。

小難しい表現やワードは読み飛ばすことが多かったのですが、ふと、あるワードが文章に書かれていました。


コンドーム


そう。多感な中高生が大好きなコンドームです。

けれど、まだピュアピュアッな僕にはそのワードの意味が分からず。

そして、事件は起こりました。


夕食の家族団らん時、

「ねぇ、コンドームって何?」


あの日かいた大恥を僕は一生忘れない。


その一瞬、僕は氷使いになれました。

オカンとお姉が一瞬で黙ったのを今でも鮮明に覚えています。


結論:情弱って罪

若者よ。人に聞く前に、まず自分で調べましょう。

こうなるぞ。



「あ……。作者可哀想……」と思ったおっぱいフレンズは、ブックマーク&評価よろしくどーぞ。

Twitterもやってますʅ(◔౪◔ ) ʃ

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