2020年だよ! お正月SP!

長月瓦礫

1月1日


いっぺんの音もなく、どこもかしこも静まり返っていた。

いつも通っているこの道も、今日だけは違っていた。


普段は我が物顔で通る人間も、今日だけは押し黙っていた。

なるほど、どうやらこの大きく開かれた道を神々に譲っていたようである。


大いなる神々が列をなして、歩いているように私は思えた。


人間には見えない彼らが道を通っていたとしても、パチンコ屋は営業していた。

その姿はさながら、この1年の行く末を占う術師のような佇まいであった。


花咲く幸か花散る不幸か。

鉄球を跳ね上げては、派手な演出とともに落ちていく。

博打に取り憑かれた彼らの行末は、神々さえ知ることがないのである。



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